「ヘイ! ヘイ!」とオーディエンスを煽りながら、賑やかな音楽とともにステージに登場したのは、the chef cooks me。シモリョーこと下村亮介(Vocal, Keyboards, Programming, Songwriter, etc...)、佐藤ニーチェ(Guitar)、イイジマタクヤ(Drums, Percussion)、そしてベース、鍵盤奏者ふたりと、パーカッションを交えた7人編成でのステージだ。

1曲目に選んだのは、2007年に発表された曲で今年再録&リリースされた“ハローアンセム”。ゆったりと踊れるミドルテンポのソウル・ポップ・チューンは、「♪ラララ」のコーラスを繰り返すたびに、幸福感を増して、明るく輝いていく。シモリョーは、歌え! とフロアに合図すると、みんな大きく頭上で手拍子をしながら、声を大きくしていく。

「the chef cooks meです。(ステージは)めちゃくちゃいい音鳴ってて、みんながどれだけララララいっているのかわからないんだけど、どんどん歌ってよ!」(下村)。この言葉から、カントリー・ライクなダンス・パンク・ナンバー“適当な闇”へと突入。フロアに向けて歌え、踊れ、と大きく腕を振りながら歌うシモリョー。そして、会場を照らすような陽のアンサンブルが気持ちいい。“パスカル&エレクトス”では、トライバルなビートとロッキンなギターにジャンプとダンスの輪がどんどんと大きくなっていった。

ポップなサウンドに誘われるようにどんどんと会場が埋め尽くされていく様子にシモリョーは、「いっぱい来てくれたな。ありがとう」といい、「来年2月4日、『RGBとその真ん中』という12年バンドをやっていて初めてのシングルを出します。最高にいいシングル。速くないから踊れないかもしれないけど、それなら立って聴いていてください」と新作から “キャンバスに幻を”を披露した。歌うようなソウルフルなベースでスタートするミディアムなナンバーは、爽やか。それでいて切ないキラキラ感があるシモリョー節のメロディがはまっている。

再び疾走感たっぷりの、シンガロング・チューン“PAINT IT BLUE”で、ジャンプとダンスを巻き起こし、ラスト・チューン “song of sick”へ。音楽への思い、音楽へと託す思い、音楽がもたらすもの。そんな気持ちをぱんぱんに詰め込んだ曲で、歌って、踊って、叫んで、ジャンプする。「なんでもいいから、歌えーーー!」。そう言ってフロアにマイクを向け、オーディエンスのシンガロングもアンサンブルにし、大きな笑顔で締めくくった。(吉羽 さおり)





この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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