今年、結成25周年を迎えた電気グルーヴが、GALAXY STAGEに降臨! “N.O.”のイントロがいきなり流れてステージ上に登場した石野卓球とピエール瀧を、人々の歓声が出迎える。瀧は被っていたスタイリッシュな山高帽を軽く脱ぎ、ジェントリーに挨拶。そして卓球が歌い始めると、観客は大喜びしながら踊り始めた。卓球の後ろに立って千手観音のように腕を優雅に広げてみたり、ステージ上をのんびりと歩き回ったり、突然アクティヴに手拍子を煽ったり……瀧の自由な姿も目を惹く。集まった人々を一気に夢中にさせたオープニングであった。

用意されていたセットリストは、新旧のナンバーをバランスよく配置した内容。しかし、昔の曲であっても、響き渡るサウンドはどれも肉汁が飛び散りそうなフレッシュさ。「こんばんは! いや、夕方だった。こんにちは且つこんばんは。来年もひとつよろしくお願いしまーす!」「電気グルーヴでございまーす!」、時折、陽気な言葉を挟みつつも、強力なナンバーが立て続けに連なっていく。“Shangri-La”のようなお馴染みな曲は勿論、あらゆる曲が観客のダンス衝動を極限までエスカレートさせていた。

ラストを飾ったのは長年のファンには、とても懐かしい“電気ビリビリ”。卓球と瀧が息の合った掛け合いを繰り広げつつ、高速BPMで駆け抜ける。顔を紅潮させつつ実に気持ち良さそうに歌う卓球。自由奔放に飛び跳ねたり、エアギタープレイも披露していた瀧。2人の圧倒的な存在感は、ステージから零れ落ちそうなくらいであった。卓球が瀧の大きな背中におぶさって迎えたエンディング。すぐにステージから去っていった彼らを、観客の雄叫びと指笛が見送る。そして、興奮を露わにしながらGALAXY STAGEを後にした人々の間に広がるざわつきがもの凄かった。25年間に亘って危険なくらい熟成されてきた電気グルーヴの刺激。それを強烈に示したライヴだった。(田中大)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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