2年連続でのCOUNTDOWN JAPAN出演となったluki。まずはオープニングSEに導かれ、ギタリストとキーボーディストを従えて、ステージ中央に現れた。そして始まった1曲目は” 東京”。今年の11月にリリースした自身初となるフルアルバム『東京物語』を象徴するナンバーだ。サビの開放的なEDMサウンドが、この1年の変化と成長を強烈に印象づける。続く” 観覧車”では、そのポップでキャッチーなメロディに自然と体を揺らすオーディエンスの姿が。早くもその独特な世界観にグイグイと引き込まれているようだ。

「どうもありがとうございます。こんにちは。lukiと申します」という挨拶を挟み、ここからはディープなロック・ワールドが炸裂する。まず” 曖昧なファンタジー”は、海外のインディーロックを彷彿とさせるソリッドな1曲。先ほどの開放的に広がっていく歌唱からは一転、深く突き刺す鋭い歌声がASTRO ARENAに響き渡る。そしてアンビエントなイントロからスタートした” KISS OR KILL"では、さらなる深淵へとオーディエンスを導いていく。ミニマルなエレクトロビート、エッジーなギター、そしてlukiの攻撃的なスタンスが、三位一体のバランスで溶け込んでいく白眉のナンバーだ。

「去年もこのステージに出演させていただいたんですけど、次の曲はそのときにも歌わせてもらいました。1年経ってアレンジが変わったんですが、曲への思いは変わらないです」。そう語りかけて始まったのは、3.11の原発事故を受けて作ったという “100年後のあなたへ”。EDMへ大きくアレンジが変わったが、彼女が言う通り、歌に込めたシリアスなメッセージは変わらない。そして《100年後 あなたの受け取ったものが 希望で溢れてますように》という言葉は、1年の締め括りである今日という日にこそ相応しいのかもしれない。

「2015年がみなさんにとっていい年になりますように。最後に希望の歌を歌います」。そう言い残し最後に放った1曲は、” 揺れる梯子”。どこまでも美しい慈愛の歌がASTRO ARENAに降り注ぎ、そして穏やかな笑顔を残してlukiはステージを後にした。(徳山弘基)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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