12月16日に、今回のCOUNTDOWN JAPAN 14/15出演をもって、バンド活動の無期限休止期間に入ることを発表した、さよなら、また今度ね。オーディエンスとしても複雑な心境で臨むステージ。しかし菅原達也(ボーカル)の「みんな元気ですかああぁぁあ!! ぃよろしくお願いしまあーす!!」という挨拶で音出しを一発、佐伯香織(ベース)のキュートな歌声から始まる笑い泣きのスイッチング・ヴォーカル曲“ミルクアイス”では《大晦日、息白く》のフレーズがシチュエーションに嵌り、菅原がけたたましいキーボードを掻き鳴らしつつ身振りを交えてひた走る“瑠璃色、息白く”では、菊地椋介(ギター)×渋谷悠(ドラム)のコンビネーション・リフが決まる。つんのめったロック・サウンドはさよ今本来の持ち味だが、今回のステージにかける意気込みはやはり並々ならぬものがあるようだ。

「いやあ、すっごい人だねえ、香織くん! まあ、まあまあ、いろいろあったんだけどさ、僕たちの事情を知らない人もいるわけじゃん? 今日はみんなで、思いっきり盛り上がりませんか!?」とカラフル&パンキッシュに“輝くサラダ”を披露すると、菅原は自分たちらしい音楽の盛り上がり方、ノリ方を提案して、青春のときめき、悔しさ、静かな決意といった諸々を美しく描き出す“夕方とカミナリ”へと向かう。ここで、活動休止についての誤解を解いておきたい、と前置きし、佐伯が「休止する理由は、うちのメンバーみんな仲いいんですけど、実は仲悪かったとか、ギャラの配分で揉めたとか、リーダーが病んだとかそういうことじゃなくて、復活する気満々なんで!」と告げる。メンバーが病気になったり死んだりしたら復活できないね、と菊地を心配したりもしていたが、菊地は「いや全然、1500年ぐらい生きますよ!」と告げて、オーディエンスと共に再会を誓うのだった。1500年待たされるのは困るけれども。

2014年さよ今の、最高のメロディと最高の歌詞を備えたキラー・チューン“クラシックダンサー”で華やかに盛り上がり、最後には「ありがとうございました! また会おう! みんなそれまで死ぬなよ!」と披露される“僕あたしあなた君”へ。入り組んだ心象と捩じれたメロディを、思いっきりポップに投げ掛けるさよ今は、やはり他の誰にも代役が務まらないバンドだ。いつか必ずパワーアップして、再会を果たして欲しい。寂しくはあるけれども、温かい約束が交わされたステージであった。(小池宏和)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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