早くも終幕の時間が近づいてきた3日目EARTH STAGEにはONE OK ROCKが登場! 巨大な空間を埋め尽くしたオーディエンスの熱気を受け止めるように大きく両手を広げるTaka(Vo)の姿に轟々と大歓声と拳が突き上がり、「今年も終わるぞ! いくぞ!」というTakaのコールとともにぶっ放した“完全感覚Dreamer”に、あたり一面割れんばかりのシンガロングが巻き起こる! ひたすら己のロックをソリッドに研ぎ澄ませ続け、途方もない爆発力とヴァイタリティを体現するに至ったTaka/Toru(Vo,Gt)/Ryota(Ba)/Tomoya(Dr)の姿が、そして4人が叩き出す音塊と熱唱が、観る者すべての魂を鼓舞し、熱狂の彼方へと導いていく。続く“Deeper Deeper”に沸き返るフロアを「もっと来いよ!」と煽り倒すTaka。ステージ袖へ大きく展開して観客にアピールするToru&Ryota。1音ごとに限界を越えていこうとするような4人のテンションが、幕張メッセをびりびりと揺らしていく。
「今年も本当にお世話になりました。そして、来年もよろしくお願いします。次の曲を、この会場に来ているすべてのお客さんに向けて、全力で歌います!」というTakaの決然とした言葉に続いて鳴り渡った“Clock Strikes”の、メッセの天井を突き抜けて広がっていきそうな悠久のスケール感。「お前らの声を、今年一番の声を、ステージにぶつけてくれ!」というコールに応えて、冬空丸ごと震わせるような壮大なシンガロングの輪を生み出していく。鍛え抜かれたロックの表現者だからこそ描き得る、どこまでも感動的な風景だ。最新シングル・ナンバー“Mighty Long Fall”のタフなビートが数万人をでっかいハイジャンプへと誘い、「お前らの気合いはそんなもんかよ! そんなんで年越せんのかよ! 好きに騒げ!」というTakaのシャウトを合図に“NO SCARED”ではオーディエンスの頭上に多数のバルーンが舞い踊り、EARTH STAGEはさらにカオティックな狂騒空間へと塗り替わっていく。
4人のエモーションが会場を晴れやかな開放感で包んでみせた“キミシダイ列車”が、「人生ってのは、お前らが思ってるより全然短いんだよ! だから、絶対無駄にすんなよ!」と叫び上げるTakaの真摯なメッセージと一丸となって、切実に胸に迫る。「今年もあっという間の1年でした。みなさんにとってはどんな1年でしたか? いろんなことを思い返して、いろんな思い出に浸って、来年から頑張っていきましょう」とTaka。「このクソ忙しい時期に、音楽好きがこうやって集まってるのって、素晴らしいことだと思います。音楽好きなみなさんのその気持ちを、僕らは裏切らないように、これからも一生懸命頑張っていきたいと思います!」……そんな宣誓とともに最後に叩き付けた“The Beginning”が、ひときわ強く、激しく響き渡った。来年2月11日にはニュー・アルバム『35xxxv』をリリースするONE OK ROCK。さらなる進化への決意表明を自らの歌と音で示すような、圧巻のステージだった。(高橋智樹)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。