お次はヒップホップのエンターテイナー、RIP SLYME! なんと1曲目は“One”! アコースティック・ギターのアルペジオによるイントロが聴こえてきた瞬間、会場が大きな歓声に包まれた。そして「今日も音楽でひとつになろうぜ!」というRYO-Zの言葉を合図に、真っ黒のツナギに身を包んだ5人がステージで、あの名バラードを届けてくれた。彼らの真摯な熱唱に、オーディエンスも腕を振り上げ、そして歌いながら応えている。

しかしここからはもう、アゲアゲなリップのモード! FUMIYAのDJプレイも、MCの4人のフォーメーションも絶好調。

「楽しんでますか? ツナギでおなじみのラップのおじさん、RIP SLYMEです! この2014年の踊り納めをしっかり、心置きなく最後の最後まで一緒にバカやらないか?」の問いかけに数万人が「イエーイ!」。「バカっていうのは……FUNKYってことですね。みなさん今日は、FUNKYになれますか?」と煽る煽る! そこで始まったのはもちろん……“FUNKASTIC”。次々と繰り広げられる軽妙なラップとファンキーでダイナミックなトラックの大胆な曲展開に、オーディエンスも興奮が止まらないといった様子で自由に声を上げ、踊りまくる。RIP SLYMEにとって母体結成20周年を迎えた2014年、やっぱり彼らの数万人を一気にまとめあげるパワーは圧倒的だし、キラーチューンの数もハンパじゃない! 心からこのステージを楽しんでいる様子の5人が、巨大なダンスフロアと化したEARTH STAGEを揺らし続ける。

4つのお立ち台に乗って、会場中の熱狂を受け止める4人のMC。ヴィジョンに映ったその顔は何だかキリッとしていて、相変わらずのユルさ、ではなく生き生きとしている印象。そして「いいダシ(汗)が出てるよ、痩せちゃうよ」と言い、相変わらず観客を笑わせるRYO-Z。来年はアルバムのリリースや全国ツアーも計画中、とのことで「2015年も突っ走っていきたいところです。熱く行きたいんです。みなさんも熱く踊りたいですか? 今夜を熱い夜に出来ますか?」という言葉で始まったのは“熱帯夜”! ステージの照明が赤く染まり、ILMARIが、PESが、SUが、RYO-Zが、ステージを動き回りながら歌い踊る度に場内はムーディに熱気上昇!

そしてラストは“SLY”。FUMIYAがイントロのスクラッチをキメると、柔らかなメロディと歌声がふんわりソウルフルなビートに乗って広がっていく。4MCが横一列に並んだダンスも楽しい、極上ピースフルなムードで締めくくった……と思いきや「最後の最後まで、しっかり楽しんで行けよ!」と「COUNTDOWN JAPAN! COUNTDOWN JAPAN!」のコール&レスポンスをオマケにつけて、熱気ムンムンのまま大きく手を振りながら5人はステージを去った。ほんとに最後の最後までありがとう!(上野三樹)





この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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