年が明け、MOON STAGEの2015年最初に登場するバンドは、名古屋出身の4ピース、サンエルことTHREE LIGHTS DOWN KINGS。2013年にメジャー進出し、群雄割拠のラウド・シーンで頭角を現しつつある若武者たちだ。ラウド・ロックmeets EDMのド派手サウンドを打ち鳴らしながら、2015年のトップランナーとして走り出す。

爆音SEとともにステージに駆けこんできたのは、NORI(Drums)、JUNE M(Bass)、u-ya (Screaming/Guitar/Programming)、そして最後にフロントマンGlielmo Ko-ichi(Vocal)が「ハッピー・ニューイヤー!!」と声を張り上げると、いきなりのアッパー・チューン“Everybody!! Up to You”へ。u-yaはスクリームをきめながらも、「声出せよ、聞こえないぞ。行こうか!」とフロアを沸かせ、力強いドラム&ベースはオーディエンスを高くジャンプさせていく。バンドはもちろんだが、日付超えても、疲れ知らずで踊りまくっているオーディエンスもすごい。みんなで一緒にカウントダウンをした高揚感や余韻もあるだろうけれど、ジャンプすることで、踊ることで、フル充電してるみたいだ。

「改めて、あけましておめでとう。2015年初ライヴ、COUNTDOWN JAPAN、最高じゃねえか」(Glielmo Ko-ichi)。歓声を浴びるのもそこそこに、レイヴ感たっぷりのハイパー・ダンス・チューン“BRAINWASH”をフロアに浴びせる。u-yaの「かかってこい」を合図に、ビートがスピードを上げフロアをカオスと化していく、抜群のタイミングで起爆させる腕っ節は、ライヴを重ねているバンドならではだろう。

フロアを埋める人々を見ながら、「夢だったこの舞台に、たくさんの仲間たちといられること、感謝しています」とGlielmo Ko-ichiは言い、「俺たちは止まらない。今年も、もっともっと上にいくからな」と付け加える。そして、そんなこれからのメッセージを込めた2月リリースのメジャー1stシングル“NEVER SAY NEVER”をぶちかました。速効性高いサウンドと浸透性の高いメロディに、EDMと言うより最早パラパラではないかってくらい躁状態のシンセ・サウンドをフックにした曲。自分たちにとって新鮮なサウンドをどんどん取り込んで咀嚼していくパワーには恐れ入る。その最たる例が、続いてプレイしたヴァン・ヘイレンのカヴァー“Jump”。サンエルがむちゃくちゃリスペクトしている曲と紹介された。あのご本家のシンセ音をニンテンドー・コア的なピコピコ・サウンドに変え、何倍速ものサンエル流熱狂ハードコア・チューンへと仕立てたあっぱれぶりである。

遊び心のあるセットリストから、ラストは“ONE”で改めて会場をひとつにしたサンエル。彼らにとって刺激的な1年となる予感を、びしびし感じさせるステージだった。(吉羽 さおり)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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