2014年も残すところ、あと30分! 3回目のCOUNTDOWN JAPAN出演にして、このMOON STAGEのカウントダウンを任されたのはThe Flickersだ! カンカンカンという踏切と電車の通過する音がSEで流れると、ステージにある「F」の文字を象ったオブジェが点灯! どこからか「こんにちは! The Flickersです」の声がして、焦らしに焦らしてメンバーが登場した。同期によるエレクトロなサウンドと泥臭いロックンロールとを絶妙のバランスで融合する“midnight express”や“white heat”がぐいぐいとフロアを熱くすると、続く“non-fiction”では本吉“Nico”弘樹(Dr)と堀内祥太郎(B)の重厚なグルーヴを軸に、安島裕輔(Vo,G,Syn)がハンドマイクで絶唱。さらに、来年リリース予定のアルバムに収録される新曲“techno kids”をいち早くお披露目する。反復するビートにThe Flickersの美学が刻まれたエモーショナルなナンバーだ。

そして「いよいよ2014年最後の曲をやります」(安島)と、“永遠”。ブルーの光を浴びて伸びやかに広がるポップソングをみんなでシンガロングすると、2014年があと5分を切った。「不器用なバンドだけど一生懸命カウントダウンやります」と、軽く「その瞬間」をシミュレーション。今年1年を振り返りながら、「あと2分」。ちょっと話が尽きて時間を持て余し気味なのが、安島らしい。そして、13秒前からカウントダウンがスタート! 「3! 2! 1! ゼロ!」で、銀テープがヒラヒラと会場に舞い落ちた。安島が「あけましておめでとう!」と叫び、「いい年にしようぜ! 2015年、誠心誠意がんばります!」と意気込み、星の終わりと始まりについての歌“nova”で演奏が再開。キラキラと泡立つサウンドに衝動と生命力が漲る“supersonic”へとつなげ、ラストはダンサブルにキックする4つのリズムに集まった全てのお客さんが身を委ねた“lovender”へ。思い思いに踊るお客さんの頭上を無数の風船が弾むなか、安島の渾身の絶叫が響き渡った。それは、音楽にひたむきで誠実なThe Flickersらしい、実に清廉な新年の迎え方だった。(秦理絵)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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