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SOUND OF FOREST 12:15

71年後の8月6日のOAU

MARTIN(VOCAL, VIOLIN, ACOUSTIC GUITAR)が“Ankaa”を歌い始め、続いてバンドの演奏がスッと加わった瞬間に、場が「OAUの空気」に変わった、今年も。3本のアコースティック・ギター、ウッドベース、ドラム、パーカッション、MARTINの歌とTOSHI-LOW(VOCAL, ACOUSTIC GUITAR)のコーラス、それぞれが分離よく、くっきりと耳に届く。

3曲目の前にTOSHI-LOW、「茨城の海沿いには大切な人たちが眠ってるから、今日ぐらいは起きてきてほしいな」とひとこと入れてから”UKIGUSA”へ。MARTINのバイオリンが響き、TOSHI-LOWが、日本詞をひとことひとこと刻みつけるように歌い始める。ヤバい。よすぎる。
「フェス来てわざわざおじさんのアコースティックを聴きに来るっていうね。ありがたいよね」(TOSHI-LOW)と感謝の意を伝えたりもしながら“Making Time”へ。ダンサブルなリズムの上を美しいメロディが転がっていくさまに、オーディエンスみんなハンドクラップで応え、MARTINのバイオリン・ソロに歓声が上がる。

今日が8月6日、71年前に広島に原爆が落とされた日であることについてTOSHI-LOWが言葉にしてからのラストは、“島唄”や“満月の夕”と並び称されるべき名曲“朝焼けの歌”だった。一切の人を阻まない、誰のことも否定しない大きなメロディがTOSHI-LOWの声で広がっていくさまに、みんなじっと聴き入った。(兵庫慎司)


この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。