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HILLSIDE STAGE 14:00

煌めくピアノの音色と力強い演奏で魅せた至高のステージ

ちょうど太陽が一番昇る14時、カンカン照りのHILLSIDE STAGEには閃光ライオット2012年ファイナリストとして話題になり、今年にはメジャーデビューを果たした次世代ピアノロックバンドSHE'Sが登場。
SEののち、勢いのいいドラムから始まったのは”Morning Glow”。エモーショナルな楽器の演奏にピアノの音が飾りのようにちりばめられる。その力強い演奏に1曲目にして観客は手を上げて盛り上がり、すでに会場は一体感に包まれた。

「もっと遠いところまでいこう」という井上の呼びかけから始まったのは駆け出したくなるような疾走感あるナンバー“遠くまで”。楽しくてしかたがないというような満面の笑顔で演奏しているメンバーの姿が、見ているこちらをも楽しい気分にさせる。

MCののち、最新ミニアルバムにも収録されている“un-science”を披露。キャッチーなサビは思わず手を上げて一緒に口ずさみたくなる。井上がこの曲を野外で演奏するのを楽しみにしていたという“Evergreen”が始まると、クラシック的ともいえる、決して安易ではないのにキャッチーで心地よいメロディが会場中を包む。観客はそれに身を委ねて、思い思いに体を揺らして聴き入っているようだった。そしてラストは“Curtain call”。良質なギターの音色と、SHE’Sが放つ優しく淡い光が聴いている人の心を照らしてくれる。そのきらびやかなメロディを生み出すエモーショナルな演奏は誰かが言っていた「美しさの裏には強さがある」という言葉を思い出させた。音楽の持つ何かを変える力や、人の心を動かすメロディをしっかり形として体現した、アーティストとして至高のステージだった。(渡辺満理奈)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。