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WING TENT 15:50

私たちの「これから」を照らす孤高の歌声

1日目も後半に差し掛かったところでWING TENTにはAimerが登場。ROCK IN JAPAN FESTIVAL には今回が初出演だが、大きな期待を寄せるオーディエンスが大勢集まってきた。定刻になると、黒色で統一した衣装のサポートバンドのメンバー(ギター、キーボード、ドラムという編成)がまず登場。キーボードのイントロが鳴り響くなか、白色のワンピースを着たAimerが姿を見せた。1曲目は“StarRingChild”。緊張と緩和、抑制と開放を繰り返す歌。もちろん歌唱力の高いボーカリストではあるが、決して大人しいわけではなく、こちらの胸を引っ掴んで揺さぶるかのような強い切迫感がある。

「短い時間ではありますが、初めてのROCK IN JAPAN、心を込めて歌っていきますのでよろしくお願いします」と挨拶を挟んだあとに披露されたのは、Taka(ONE OK ROCK)が楽曲提供した“insane dream”。その次に披露された“蝶々結び”は野田洋次郎(RADWIMPS)による提供曲だ。メロディがリフレインするたびに鋭さを増していく様子が鮮烈な前者も、聴き手の心にスッと寄り添うような柔らかさと芯の強さを兼ね備えた後者も、それぞれの角度からAimerの新たな魅力を浮き彫りにさせていて聴き応えがある。

そしてラストに届けられたのは“Brave Shine”。弱さも脆さも受け入れながら未来へ進むための意志を歌うこの曲は、今年でデビュー5周年を迎えてもなお、徹底的に「歌」と向き合いながら表現を突き詰め続ける彼女の姿と重なる。だからこそ聴き手の胸に迫りくるものがあるのだろう。終演後、ゆっくりとお辞儀をした彼女へ温かな拍手が贈られたのだった。(蜂須賀ちなみ)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。