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HILLSIDE STAGE 11:40

初登場でかけたポップソングの魔法

今年新設されたHILLSIDE STAGEの2番手は初登場となるwacciだ。サウンドチェックにて快晴の天候について歌う即興ソングを披露すると歓声が沸き起こるなど、スタート前からお客さんを味方につけてしまった。

ギターリフから始まるロックナンバー“リスタート”でライブの口火を切ると、「みんなの背中を押せる1曲になると信じてる、聴いて下さい!」と“歩み”を届ける。橋口洋平(Vo・G)はエレキギターからアコースティックギターに持ち替え、ミドルテンポでじっくりと極上の調べを奏でていく。小高い丘を側に構えるこのHILLSIDE STAGEにぴったりの気持ちいい1曲だ。一転、“君に不採用”ではメンバーもファンもタオルを回し、アグレッシブに攻め立てる。間奏では村中慧慈(G)がタッピングもしながらギターソロを弾き倒す。そして「魔法の言葉を贈りたいと思います。自分にもお互いにも、この魔法の言葉を言い合おう」というMCとともに披露されたのは“大丈夫”。涙を流してもその分だけ強くなれるというメッセージに、会場中が聴き入った。

8月に1stアルバムをリリースすることをお知らせした上で、「アルバムまで3年半、大事に歌ってきた曲をやりたいと思います。日常の中にすごくさびしい時もそれぞれあると思います。そこに寄り添えるように、この曲だけはあなたひとりのために歌いたいと思います」。そう語り、ラストとなる“東京”を歌い出す。バラードだがボーカルの熱量は高く、メロディやアレンジの良さは、琴線に触れるどころか涙腺を崩壊させるレベル。フェスならでのロックな戦い方も、持ち味である珠玉のポップセンスもすべて出し切りステージを後にした。(秋摩竜太郎) この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。