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GRASS STAGE 18:30

無限の進化の果てに広がるロックの銀河

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016、前半2日間のラストを飾るのはBUMP OF CHICKEN! 彼らがこの日、最初に響かせたのは、TVドラマ『仰げば尊し』主題歌としてオンエアされている新曲“アリア”だった。荘厳なパイプオルガンのイントロに続いて、軽快なビートと藤原基央(Vocal & Guitar)の躍動感に満ちた歌声が先を競うように疾駆し、やがて力強いメロディが壮大なロックの地平を描き出す――。未リリースのこの曲が、すでに多くの人に愛されていることが、GRASS STAGE一面に湧き上がるコーラスからも伝わってくる。

今年2月にリリースされたアルバム『Butterflies』をはじめ、最新楽曲群を軸としたこの日のアクト。バンド史上初のスタジアムツアーを経て、格段に成長を遂げたBUMP。その一音一音が、広大な会場をでっかく抱き締めるようなタフな包容力をもって響いていく。
「みんな今日、最高のライブいっぱい観てきたんだろ? 俺たちも混ぜてくれ!」と藤原が沸き立つ情熱をその歌に滲ませれば、直井由文(Bass)も「こんなカッコいいオーディエンスがいるんだから、今までで一番の、最高のフェスにしようぜ!」と呼びかけて、フィールドを大歓声で満たしていく。

清冽にきらめく増川弘明(Guitar)のアルペジオが夕空を満天の銀河へと塗り替えた“流星群”。鮮烈なエレクトロサウンド/升秀夫(Drum)のタイトなリズム/アコギをかき鳴らす藤原の歌が雄大な風景を編み上げていった“Butterfly”――。
巨大な感動の渦を呼び起こして舞台を去った4人が、アンコールで最後に演奏したのは“天体観測”! 「君たちのこの夏の一番を、僕たちにください!」という藤原のコールに応えて数万人の大合唱が轟き、ひたちなかの大地が揺れる。結成20周年を経てさらに進化を続けるBUMPの「今」が、最高のロックとして鳴り渡っていた。(高橋智樹) この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。