全てのアクトのフォト&レポートを終了直後にアップ!現場の空気を伝えるエリアレポートも!

HILLSIDE STAGE 11:40

傷跡さえも愛し生きる日々に寄り添う歌

昨年BUZZ SPECIALで初出演を果たした植田真梨恵が今年もひたちなかにやってきた! 今回は満を持しての単独ステージということもあり、“ultra soul”(B’z)で会場を温めるなどサウンドチェックから大盤振る舞いだ。そして数分後に本編がスタート。早速スタンドからマイクを取り外し、ステージ上を練り歩きながら“センチメンタリズム”を歌い始める。ギター、ベース、キーボード、ドラムという編成のサポートバンドのサウンドを追い風に、オーディエンスへ「元気!?」と問いかけた。ポップでありながらもどこかアクの強い、キュートな一面を覗かせながらも心の葛藤や「今」の衝動から目をそらさない彼女の歌は、容赦なく聴き手を巻き込み、そして逃がしやしない。

「ROCK IN JAPAN FES. 2016、楽しんでますか? 今日は最高にのびのびとした1日をお送りください!」という挨拶に導かれるかのように、奔放かつ不敵に、表情を変える音楽に飲み込まれていく感覚だ。そんななか、“サファイア!”では開放感たっぷりのサウンドを浴びてオーディエンスが活き活きと飛び跳ねる。フィールドへマイクを向ける彼女の笑顔もキラキラとしていた。

“ふれたら消えてしまう”の演奏後、ステージにはアコースティックギターを持った植田とキーボード奏者だけが残る。「私はとても音楽が好きです。胸がギュッとなるような音楽が好きです。今日はずっとずっとまだまだ、胸が熱くなる音楽がたくさんあります。またみなさんとお会いできる日を楽しみに曲を作っていこうと思います」。そんな言葉のあとに2人編成で届けられたのは“変革の気、蜂蜜の夕陽”。「もうどうしようもないと思ってしまったときに、音楽がみなさんの力に変われば」と語る彼女の想いが、《世界は僕が救い上げる》と歌う同曲のなかに宿ったのだった。(蜂須賀ちなみ)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。