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WING TENT 15:50

サウンド、佇まい、これがロックバンドのカッコよさだ

リハからすでに客席は全力の手拍子。満員のWING TENTは暑さと熱気で大変なことになっている。そんな中に4人組ギターロックバンド・Benthamが登場し、1曲目からキラーチューン“クレイジーガール”を熱のあがったWING TENTに放つ! キャッチーなのに決してありがちではない曲展開、ハイトーンボイス、エモーショナルな演奏、デューセンバーグのギター、その全てがひとつになって最高の個性を発揮している。続いてフェスにピッタリなパーティーチューン“HEY!!”。「さあさあ! ひたちなか声上げていこうぜ!」という小関 竜矢(Vo.Gt.)の煽りからサビに入ると、客席も一緒になって《HEY!!HEY!!HEY!!》と叫び、腕をあげて盛り上がる。

ロックの一番かっこいいところは、曲中のキメで全ての楽器の音が1つの音のようにバシッと合わせるところだと思うのだが、Benthamもパンク的ともいえる完璧な「キメ」をバンドの武器として持っている。そんなキメから始まる”サテライト”で客席のボルテージをさらに上げたあと、デビュー作から“手の鳴る方へ”。間奏のギターソロからうねるようなベースライン、激しいドラムプレイ、すべての楽器の音が立っていて、そのロックバンド然としたたたずまいとサウンドにはただただ興奮させられる。

コール&レスポンスを経て「最後、一緒に踊ろうぜ!」と始まったのは“パブリック”。最後の力を振り絞るように客席が盛り上がりまくる。こんなに客席の手拍子が力強くそろっているライブは滅多にないんじゃないか。「サウンドでリスナーの理性をふっ飛ばす」という本物のロックバンドだけが持ち得る力を実感、そして確信させてくれたステージだった。(渡辺満理奈)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。