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BUZZ STAGE 15:25
心の闇を暴き、音楽の虚像を暴く歌声
なんと、サウンドチェックにはBUMP OF CHICKEN“天体観測”絶唱カバーで、集まったオーディエンスの度肝を抜いた大森靖子。いよいよの本編は、ひとりきりでアコギを抱え、言葉と思いの形が一切ぶれることなく吐露されてゆく“PINK”。鋭く突き刺さる、叫ぶような言葉にバンドメンバーが合流し、そこから“マジックミラー”へとなだれ込んでゆく。人が抱えた正の面も負の面も、一切歪めることなく映し出してしまう爆音のファンファーレだ。ドリーミーな鍵盤フレーズに導かれるのは、この8月24日にリリースを控えたニューシングル曲“ピンクメトセラ”だ。覚悟を持った逃避行を呼びかけ、スリリングなアンサンブルの中で身をよじらせながら叫ぶように歌う。
そこから一転、華やいだサウンドで危ういほどに煌めきを増すナンバーは“ミッドナイト清純異性交遊”。ふたたびアコギを携え、奥野真哉(KEY)、tatsu(BASS)、ピエール中野(DR)、畠山健嗣(EG)、小森清貴(EG)という豪華メンツのふくよかなアレンジで届けられる“絶対彼女”は、「女子!」「おっさん!」と歌声を誘い、衣装から脚をさらしながら大合唱の空間を生み出してしまった。「音楽は、魔法ではない……音楽は、魔法ではない……」と言い聞かせるように繰り返しつぶやき、醒めた確信の向こう側に突き抜けてみせる最終ナンバー“音楽を捨てよ、そして音楽へ”の響きは、まったく疑いようのない美しさだった。マイクをフロアに向けて喝采を浴びる彼女は、なんとも言えない、清々しい表情を見せていた。(小池宏和)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
そこから一転、華やいだサウンドで危ういほどに煌めきを増すナンバーは“ミッドナイト清純異性交遊”。ふたたびアコギを携え、奥野真哉(KEY)、tatsu(BASS)、ピエール中野(DR)、畠山健嗣(EG)、小森清貴(EG)という豪華メンツのふくよかなアレンジで届けられる“絶対彼女”は、「女子!」「おっさん!」と歌声を誘い、衣装から脚をさらしながら大合唱の空間を生み出してしまった。「音楽は、魔法ではない……音楽は、魔法ではない……」と言い聞かせるように繰り返しつぶやき、醒めた確信の向こう側に突き抜けてみせる最終ナンバー“音楽を捨てよ、そして音楽へ”の響きは、まったく疑いようのない美しさだった。マイクをフロアに向けて喝采を浴びる彼女は、なんとも言えない、清々しい表情を見せていた。(小池宏和)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。