ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016も遂に最終日。決死の想いで渡されたバトンを受け取り、この日のPARK STAGEのスタートの合図を鳴らすのはヒトリエだ。ゆーまお（Drums）、シノダ（Guitar & Chorus）、wowaka（Vocal & Guitar）、イガラシ（Bass）の4人がステージインすると、一発目の“SisterJudy”で華麗ながら狂気に満ちたサウンドを掻き鳴らす。シノダが激しくジャンプしながら会場を煽り、「ひたちなか！」というwowakaのシャウトで“シャッタードール”へと雪崩れ込む。圧倒的な言葉数を音域の高低差の荒波に乗って歌う様は圧巻で、聴覚を支配される感覚に背筋がゾッとするほどだ。

「ヒトリエです、宜しくどうぞ」という挨拶から“センスレス・ワンダー”、さらに新曲“KOTONOHA”へとノンストップで掻き鳴らしていくが、秒を追うごとにイガラシとゆーまおによるベースラインの強度は増すばかり。開放的な野外ステージとは思えない音の密度と濃度にくらくらした。

そして「ROCK IN JAPANという巨大なエネルギーに勝とうと、勝たねばと思ってここに立っています」とのwowakaの宣誓から“ワンミーツハー”を投下。さらに「お客様の中で踊り足りない方はいらっしゃいませんか!?」というシノダの誘いからダンスチューン“踊るマネキン、唄う阿呆”をぶち込み、“インパーフェクション”を経たラスト“トーキーダンス“に至るまで超絶屈指のサウンドで会場のテンションを完全に掌握していった。サウンドクリエイターとしての卓逸した才能を持った4人が挑み続ける、ロックバンドとしての生身の音の限界。その壁をぶっ壊して邁進していく姿を目の当たりにした。（峯岸利恵）

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この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です！ 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。