今年で3年連続の出演となる空想委員会。彼らが立つPARK STAGEには開演前から大勢のお客さんが詰めかけていた。そんな状況のなか、メンバーはサウンドチェックで“難攻不落ガール”や未発表の新曲まで披露する旺盛なサービス精神を発揮。まるで本番さながらの盛り上がりだったが、当然、本番はさらにその上を行く。「初っ端から飛ばしていくぞ、ついてこれるかー？」と、三浦 隆一（Vo/Gt） が叫んだ“空想ディスコ”では、いきなり佐々木 直也（Gt）と岡田 典之（Ba）のソロ回しに、恒例の「チョコレート」「ディスコ」のコール＆レスポンス。あっと言う間にPARK STAGEに掌握してしまった。

間髪入れずに“ワーカーズアンセム”や“波動砲ガールフレンド”といった必勝のライブアンセムへ。三浦が歌うセンチメンタルで人懐っこいメロディと、それをドラマチックに際立たせる緻密なバンドアンサンブル。そして破壊力のあるステージング。それら全てを併せ持つ空想委員会のライブは底抜けに楽しい。MCでは「みなさん大丈夫ですか？ 私はだいぶきてます（笑）。僕が倒れたらごめん！」と、三浦は冗談っぽく言ったが、この時間帯、正面から太陽と対峙するステージ上はめちゃくちゃ暑かったはずだ。

ラストスパートでは“純愛、故に性悪説”や“ビジョン”を披露して、「このキラーチューン祭りどうっすか？」と、ドヤ顔で問いかけた三浦。大きな喝采を受けて、最後はみんなで歌えるナンバー“劇的夏革命”で締めくくった。もはや彼らに任せておけば何も間違いはない。誰ひとり残さず笑顔にする、ライブバンドとしての面目躍如となるステージだった。（秦理絵）

• シェアする
• ツイートする
• ブックマークする
• LINE

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です！ 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。