全てのアクトのフォト&レポートを終了直後にアップ!現場の空気を伝えるエリアレポートも!

LAKE STAGE 18:40

負け犬が肯定される場所で

昨年、ROCK IN JAPAN FESTIVAL初出演にして2日目PARK STAGEのアンカーを担った米津玄師が、今年はLAKE STAGE4日間の大トリ。なんとドレイクの楽曲に乗って登場し、極太のシンセベースを引き摺るようにしながら「米津玄師ですヨロシク!!」と気合十分の第一声を放つ。跳ね回り、自らもスティックを振るって“アンビリーバーズ”を高らかに歌うオープニングだ。不動のバンドメンバーによる、ハーフエレクトロニックなフォーメーションもお馴染みだが、そこからロックバンド編成に移行しての“ゴーゴー幽霊船”に歓声が上がる。「4日間の最後に俺を選んでくれるなんてホントに光栄です! ありがとうございます!」と感謝の思いを溢れ出させた後には、“メランコリーキッチン”“Blue Jasmine”、そして“アイネクライネ”が夜に染み渡ってゆく。

「ROCK IN JAPANのステージに立っている上のほうの人たちは、いろんなことに勝ち続けてきた人たちだと思ってたんだけど、こうしてステージに立ってみて、いろんなことを間違えてきた俺の歌をみんなが肯定してくれるんだとしたら、間違えるのも悪くないなって。本当に、生きてて良かったって思えるんだよね」。そんなふうに語り、ライブ初披露される9月28日リリースのニューシングル曲“LOSER”は、奇天烈な楽しさと激情のシャウトが渦巻く凄まじいナンバーだった。

“パンダヒーロー”に“ドーナツホール”というハチ名義曲のセルフカバーで本編を駆け抜けるさまも痛快だけれど、アンコールの催促に応えるとあらためて感謝の思いを伝え、この場所に集まったすべての人々を全身全霊で肯定するように“ホープランド”を放つのだった。(小池宏和)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。