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GRASS STAGE 11:50

アバンギャルドポップ満開の凄味と悦楽

「ROCK IN JAPAN! キラーボールで踊りませんか?」
2年連続GRASS STAGE登場となるゲスの極み乙女。、川谷絵音(Vo/Gt)のコールから“キラーボール”の極彩色ポップで大地を揺らしてみせる。ちゃんMARI(Key)のピアノ&オルガン、休日課長(Ba)のファンキーなベースライン、ほな・いこか(Dr)のタイトなリズムが“パラレルスペック”で極上のグルーヴを生み出す頃には、GRASS STAGEは爽快なまでのダンス天国へと塗り替わっている。

プログレ/フュージョン系バンドのような複雑で精密なプレイを、今この瞬間に無上の輝きを与えるポップミュージックへと注ぎ込んでみせる――そんなゲス乙女の音楽的闘争精神が、“私以外私じゃないの”“ロマンスがありあまる”の一音一音からあふれ出してくる。さらに“ドレスを脱げ”“餅ガール”と立て続けにライブ必殺曲を撃ち放つと、見渡す限りのクラップの輪が広がっていく。
終盤に披露した新曲では、ピアノ速弾きフレーズとタイトなビート、サポートコーラスふたりとともに編み上げる濃密ハーモニーが入り乱れる中、途中でほな・いこかが前列でマイク片手に歌い始めるサプライズ(その間indigo la End・佐藤栄太郎がドラムを担当)に、数万人が熱く沸き返る。

「最後に、もう1曲初披露の曲をやって帰ります」という絵音の言葉とともに演奏されたのは、新たなメロディとアレンジをまとった“キラーボール(Adult ver.)”。曲の途中で編成をくるくる変えるアクロバティックなアクトを、いとも自然に繰り広げるポップ魔術師ぶりが、最高のステージの終わりを華麗に彩っていた。(高橋智樹) この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。