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LAKE STAGE 14:00

音楽への惜しみない愛が広がる空間

今年は陽の高い時間帯にLAKE STAGEに現れたandrop。満員のフィールドから湧き起こる手拍子が、内澤崇仁(vocal & guitar)、佐藤拓也(guitar & keyboard)、前田恭介(bass)、伊藤彬彦(drums)の4人を温かくステージに迎え入れた。1曲目の“Yeah! Yeah! Yeah!”で、内澤の透明感のある歌声が放たれると、フィールドからは一斉に手があがる。佐藤のクリアなギターの音色、前田と伊藤の堅実なリズム隊。一音一音をとても大切にした演奏こそが、andropらしい真摯なオーディエンスとの向き合い方だ。

「今回で6回目のロックインジャパンになります。夏が似合わない僕らが6回もこのステージに出させてもらって。夏に似合う新曲を作ってきました」という内澤のMCに続けて披露された新曲は、ギターが裏拍でリズムをとる穏やかなレゲエナンバー。「思いっきり声を出せますか?!」と佐藤が弾くシンセで喝采が起こった“Voice”では、フィールドにウォーウォーとシンガロングを起こし、その素晴らしい景色を前に「すごい! すげぇよ!」と、内澤の声も弾んだ。

最後のMCでは先月出したベストアルバムに触れて、「昔からあるすごく大切な曲なんだけど」(内澤)と紹介したのは、その盤のラストに収録したバラード曲“Hana”だ。エモーショナルな演奏のど真ん中で《伝えたい事は沢山あるのに/口ずさむのはメロディー》と綴るシンプルで美しい歌。今年デビュー5年を迎えるandorpというバンドの、その原点には音楽への絶対的な信頼と愛情があることを痛烈に感じる名演だった。(秦理絵)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。