やや陽が落ちはじめ、涼しい風が吹き出した夕方のLAKE STAGEに登場したのはROCK IN JAPAN FESTIVAL初参戦となるナオト・インティライミ！ 「ロッキン！ アーユーレディー？」と、初っ端からキラキラとした笑顔でフィールドに問いかけたナオトは、軽やかなサウンドにのせたポップソング“いつかきっと ”からライブをスタート。その後、自らピアノを弾きながら伸びやかな歌を届けたミディアムバラード“Overflows～言葉にできなくて～”へ。瑞々しいメロディにのせた甘酸っぱい恋の歌が青空の下に広がる野外の会場にはよく似合う。

「みんなそれぞれが平等に、辛いこと、悲しいことがあって闘ってるんだと思います。今から歌う曲は単純な応援歌じゃなくて、命を歌った歌です。希望の歌です。人の醜い部分まで書き殴った、そんな歌です。あなたの明日が今日よりも少しでもいい日になりますように」と、真摯な言葉とともに、願いを込めて歌いあげた“未来へ”は素晴らしかった。腹の底から絞り出すような魂の歌。それは太陽のごとくポジティブを背負い歌う覚悟を決めたナオト・インティライミの強くて懐の大きな人間力を感じる瞬間でもあった。

ラストにかけては、早口言葉のコール＆レスポンスやら、ダンスやら、タオル回しやらを交えてアッパーチューンを連打する楽しげなムードが呼び水になって、ぐんぐんLAKE STAGEに人が雪崩込んでくる。「日ごろのストレスとかもやもやを全部吐き出せー！」と、フィールドをもみくちゃにした“カーニバる？”でステージは終了。7曲で終わるのが惜しい。そんな余韻すら残すオマットゥリ（＝お祭り）男ことナオト・インティライミ、まさに渾身のアクトだった。（秦理絵）

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この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です！ 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。