全てのアクトのフォト&レポートを終了直後にアップ!現場の空気を伝えるエリアレポートも!

LAKE STAGE 11:40

音楽の力と同化するライブモンスター

昨年、このLAKE STAGEで3日目のトリを担ったNothing’s Carved In Stone。大喜多 崇規(Drums)、日向 秀和(Bass)、村松 拓(Vocal, Guitar)、生形 真一(Guitar)と鉄壁の布陣が揃うと、ささくれだったエレクトロニックサウンドにウブのひしゃげたギターリフが被さり、今年4月リリースのシングル曲“In Future”からスタートだ。最強のバンドサウンドが、不安定な時代を掻い潜るためにフル稼働する一撃である。ギター2本の編成でめくるめくフレーズが交錯させてパフォーマンスを続け、「帰ってきましたあ! 最高の、最高の日にしよう」と拓が伝え、アクロバティックなアンサンブルを加速させる。

「みんなよく来たねえ。今日は音楽に耳を傾けて、音楽を楽しむためだけに過ごしてください」と率直に呼びかけながら、深い私情が高度なコンビネーションを繋ぎ止める“November 15th”など初期からのNCIS曲が進化・成長の跡を突きつけてくる。エレクトロサウンドが加わるというよりも、痛烈な歌と生々しい躍動感で電子音を塗り潰してゆくような“Idols”の手応えは、今日もやはり唯一無比のロック体験だ。

終盤になって益々凶暴さを増すひなっちのベースのアタック感、そして鋭く雄弁なおにぃのビートが推進力と化してゆく。「楽しかったー。またパワーアップして、来年も帰ってきまーす」と今回のステージを締め括るのは、まさに音楽を全身で受け入れてゆくことの意味の大きさを伝える“Perfect Sound”だ。NCISが「またパワーアップする」ことの異常さは、このステージを味わった人なら誰でも分かるだろう。(小池宏和)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。