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LAKE STAGE 16:20

ひと夏の思い出をかけがえのない記憶に変える歌

まだ陽は強いが、時折吹き抜ける風が心地良いLAKE STAGEにはROCK IN JAPAN FESTIVAL通算10回目の出場となるフジファブリックが登場! 早速、“Surfer King”のどこか捻くれていて、しかしダンサブルなビートを届けるオープニングだ。リズムに合わせてオーディエンスが腕を左右に広げれば山内総一郎(Vo/G)が「結構揃ってるね、すごい!」と一言。青さの残る焦燥感よりも、勢い任せの爆発力よりも、趣向をこらし工夫に富んだアンサンブルによって聴き手の昂揚感を引っ張りだしていく。そんな彼らの演奏には、どこかのポジションに安住しようとせず、常に変化と進化を求め続けるこのバンドの性格が表れている。

短くMCをしたあとは、“Green Bird”を演奏。力強く大地を踏みしめるようなドラムのビート。内なる炎を静かに燃やすような加藤慎一(B)のフレーズ。どこまでも伸びていく山内の歌声と金澤ダイスケ(Key)による音色&コーラス。壮大なメロディラインはLAKE STAGEに大きな虹を架けるかのようだ。大勢の人々がひとつの音楽を共有しそれぞれの想いを馳せる、というライブならではの凄みを体現する光景に思わず息を呑む。

《もう空が持ち上がる》という歌詞に合わせてみんなで両手を空へかざした“虹”では、金澤がソロプレイ後に立ち上がりながら「ジャパーーーン!!」とシャウト! いよいよライブも終盤に差し掛かったところで、「こういうのは本当に良い思い出になるよね。みんなが本当に羨ましいし、今後とも楽しい夏を過ごしてください」と山内。「では、最後に夏の曲をやりたいと思います」と紹介された“若者のすべて”は、この場にいるみんなの胸の内にしっかりと刻まれたに違いない。(蜂須賀ちなみ)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。