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BUZZ STAGE 11:25

異形の鉄壁アンサンブル、ついにひたちなかに降臨す

おどろおどろしいSEとともにBUZZ STAGEに登場したのは、人間椅子。外は夏真っ盛りの青空だが、ここだけは異空間だ。白塗りフェイスで目をひんむいて歌う鈴木研一 (Vocal&Bass)、はかま姿でテクニカルなギターを奏でる和嶋慎治(Vocal&Guitar)、パワフルなドラミングで会場を圧倒していくナカジマノブ(Vocal&Drums)の3人は、のっけから地を這うような超重低音サウンドを飛ばしていく。“なまはげ”で、鬼気迫るなまはげの登場の如きアグレッシブなプレイで、テントをびりびりと振動させたかと思うと、続く“芳一受難”でオーディエンスを漆黒の闇夜へとずるりと引っぱり込んでいく。

「こんにちは、バンド歴27年の人間椅子です。午前中にやるのは初めてです。ということで、改めましておはようございます、人間椅子です」(鈴木) 「1曲目の“なまはげ”は化け物の曲、2曲目の“芳一受難”は幽霊の曲です。全然、午前中に似合っていません。かれこれ27年間、恐ろしい歌、気持ちの悪い歌を歌ってきましたが、ROCK IN JAPAN初出場でございます。27年かかりました」(和嶋)

キャッチーなMCにオーディエンスは思わず笑い、大きな拍手と歓声をあげる。が、そんな和やかさも束の間。円熟したアンサンブルでプログレッシヴかつ壮大に展開する“宇宙からの色”から、ドライブ感のあるロックンロール“針の山”へと、時空を強引に捻じ曲げていくかのように、船頭3人の絶叫とともに宇宙や地底へと、旅をした。午前中から、めまいのするような濃いステージだ。(吉羽さおり) この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。