ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016 3日目、SOUND OF FORESTのトリを務めるのはcinema staff。森の中のステージということで、彼らが1曲目に選んだのは“into the green”だ。久野洋平（Dr.）と三島想平（Ba.）の生み出すたしかなビートに、辻友貴（Gt.）が色を付け、優しくビブラートのかかった飯田瑞規（Gt&Vo.）の歌が森の木々を揺らす。徐々に白熱するアンサンブルから、続く“theme of us”で、一気にバースト。これぞシネマたる爆裂なアンサンブルに、オーディエンスはハンドクラップし、辻は激しいギタープレイで会場の士気を上げていく。この一体感が増した会場に響いた“希望の残骸”は、一層ドラマティックにオーディエンスを旅へとつれていった。高鳴る心拍のようなバスドラムが最高な、前半からめくるめく展開だ。
「大好きなステージでトリ。トリということは――裏は全部強敵だらけで」（久野）
「ほんとに。イエモンやってるのによくここに来たね?!」（飯田）
初のトリで、昔から大好きなバンドだと言い続けてきたTHE YELLOW MONKEYの裏になってしまったと飯田は語り（さらに目を怪我して眼帯姿という不運）、悔しい思いをイエモンのカバー“LOVE LOVE SHOW”へと昇華した。

後半は、怒涛のシネマ節でガンガンと攻め抜いていく。スリリングな展開と、細やかなアレンジが効いた“great escape”や“西南西の虹”。辻はステージ狭しと暴れ、痙攣するようにギターをかきむしり、またオーディエンスのシンガロングを燃料に、三島と久野は力強くビートを編み上げる。ラストの“GATE”では、重い扉を開け放つようなカタルシスで、SOUND OF FORESTを煌々と照らす歌を響かせた。スケール感たっぷりに、オーディエンスの思いも背負って次へと突き進んでいくようなタフさが、今のcinema staffにはある。その雄姿を見せたステージとなった。（吉羽さおり）

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この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です！ 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。