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PARK STAGE 16:20

解放の宇宙へと誘うアベンズロックの深淵

ステージに所狭しと並べられていく多くの機材。そのひとつひとつの鳴りを時間ギリギリまで調整するサウンドチェック。その光景からしてavengers in sci-fiらしかった。それらを駆使したハイパーな電子音が、長谷川正法(drums/chorus)が打ち鳴らす生命力あふれるビートと重なり、言いようのない陶酔感をもたらす“Sonic Fireworks”でライブはスタート。木幡太郎(guitar/vocal/synthesizer)と稲見喜彦(bass/vocal/synthesizer)のツインボーカルが、悲しみと憂いを内包しながら聴き手をここではないどこかへと導いていく。

稲見の豪快なスラップと、木幡がギターの弦をスクラッチするテクニカルなプレイに目を奪われた“Tokyo Techtonix”に続けて、「初めて僕らを見る人も多いと思うんですけど、振りつけとかないんで。各々テキトーに楽しんでください。よろしく!」と短くMC。そんなこと言われるまでもなく、すでにフィールドは開始3曲でそれぞれが自由に体を動かす良いムードができあがっていた。

圧巻は最新アルバム『Dune』のタイトルトラックでもある“Dune”。決して早いテンポではないが、体の内側から快感をえぐるようなアグレッシブなナンバーを皮切りに、“Citizen Song” “Homosapiens Experience”へとつなぐ昂揚感のなかでライブはフィナーレ。会場をあとにする時、近くにいた男子が「やっぱアベンズ、最高だわ」と満足げに言う声が聞こえた。見知らぬ誰かだけど「だよね!」とハイタッチしたい気分だった。(秦理絵)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。