ひたちなかの気温が一日でもっとも暑くなる時間帯、GRASS STAGEにケツメイシが降臨。「夏を盛り上げる準備はできてますか? ロッキンの夏が好きなヤツは全員飛べ! 全員、騒げ~!」と大蔵(MC)が叫ぶと、1曲目の“LOVE LOVE Summer”からフィールド中のタオルが回り、GRASS STAGEが壮絶な盛り上がりに包まれる。ギラついた太陽の下、「ロッキンまだまだ元気ですか? 付いて来い! 歌え!!」とまるで夏からの使者のようにオーディエンスの興奮を力強く牽引していくケツメイシのスケール感と一体感は、やはり尋常じゃない。「疲れるの禁止ですよ!」と無茶を言いつつ、GRASS STAGEのフィールドにどこまでも熱気を届けていく。
「今日も素敵な夏の思い出を作っていくんですよね?」のMCからはもちろん、“夏の思い出”に突入する。オーディエンスの手が一斉に左右に揺れて、GRASS STAGEの隅々までに熱狂が広がっていく。「皆さん、こんにちは。3時になりました。3時のおやつこと、ケツメイシでございます」とオーディエンスを沸かすRYO(MC)。かと思えば、「皆さま、暑い中、本当にお疲れ様です。3曲やって、もうやめたい、帰りたい、そんな気持ちでいっぱいです。真夏の昼は、40代には少々厳しいようです」と泣き言を言い出す始末。フィールドからは「え~!」と声が上がるが、これはあの曲への前フリなのだ。「30代の時に、ノリで作った曲があります。今日この場をもって、この曲を埋葬したいと思います!」と歌ったのは“三十路ボンバイエ”。RYOJI(Vo)がステージ中央で熱唱する中、RYOと大蔵は明らかにバテバテのダンスを披露する。そんな彼らの一挙手一投足が、爽快な歌声と共にGRASS STAGEへ笑顔を広げていった。
ひたちなかを手玉に取る最高のエンタテインメントは、「一年に一回の祭りといえばこの曲でしょ! 準備はできてるんでしょうね!」と突入した“カーニバル”でクライマックス。DJ KOHNO(DJ)の手による、炎のように熱を撒き散らすサウンドに、GRASS STAGEの至る場所でタオルが回り、笑顔が弾ける。夏空の下のケツメイシは、やはり圧巻だった。(大山貴弘)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。