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ROCK IN JAPAN FESTIVAL、15周年にして初の「2週目」に突入したLAKE STAGEで、前説に登場したロッキング・オン/ロッキング・オン・ジャパン/RO69編集長・山崎洋一郎が「僕も初体験、みんなも初体験」と語りながら呼び込むトップ・バッターは、The Mirrazだ。登場するなり上着を脱ぎ捨ててギターを手に取る畠山承平(Vo&Gt.)は、「よろしこー」と力の抜けた挨拶を一発、それとは裏腹に新谷元輝(Dr.)の急激に転がり出すビートと佐藤真彦(Gt.)の鮮烈なギター・リフが迸り、湖畔の一期一会を埋め尽くす言葉数で届けるのは“スーパーフレア”だ。驚異的な瞬発力で集まったオーディエンスをカチ上げ、「おはようございます! The Mirrazです!!」と改めて挨拶すると、中島ケイゾー(Ba.)のブンブン唸るベース・ラインの上で威勢の良いハーモニーが駆け抜ける“僕らは”へ。悩みながら、迷いながら全力疾走するThe Mirrazのロックンロールは、清々しい開放感とはひと味違った特別な熱を放ちながら、この夏も転がり続けている。

そんな彼らがどうにかこうにか夏と折り合いを付けようとあがくサマー・チューン“真夏の屯田兵 ~yeah! yeah! yeah!~”がオーディエンスのシンガロングを誘い、更に生きる意味そのものと真っ正面から格闘する“ふぁっきゅー”を叩きつけると、「朝からみんな元気だねえ」と告げた畠山が歌い出すのは、目下の最新シングル曲にしてロマンをコズミックなロック・サウンドとともに目一杯押し広げる“この惑星のすべて”だ。その後、「新しいアルバムの発売日が決まりました。10/15に新しいアルバムを出します」と嬉しい報告を届ける畠山。火星の無人探索機に因んだというタイトルに触れて「何も無いところから新しいものを見つけようと思って、頑張ってきたんだけど、どうかなあ」と語り、新作収録の“プロタゴニストの一日は”に向かう。えげつない現実を暴きながら、それでも夢想を抱かずにはいられない。それがThe Mirrazの歌というものだ。

そしてステージ終盤は「いきますか、ここからー!」と“check it out! check it out! check it out! check it out!”、“観覧車に乗る君が夜景に照らされてるうちは”、“CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい”と、タイトルの長さに比例する言葉数とエモーションを内包した必殺曲を連発。ややこしい思いを抱えて走るロックンロールは、こうしてまた新たな季節を迎えにゆくのだ。(小池宏和)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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