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巧い! と溜息交じりに膝を叩いてしまうほどの、アクロバティックなロック・ギター芸。テクニックもさることながら、サウンド・チェック時からしてレッド・ツェッペリンの名リフを楽々と弾きこなし、独自のアレンジで“スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”を披露しては人々を振り向かせてしまうような、いかにもオープンマイクや路上ライヴで鍛え上げられたストリート感覚全開のパフォーマンスが巧い。TarO(兄:深江公太朗)とJirO(弟:深江智二朗)による兄弟ギター・ユニット、TarO&JirOがWING TENTに見参である。いよいよの本番では、“涸れない水たまり”のSEから“Once in a while”に連なる、今年4月発表のミニ・アルバム『OVNI』の冒頭を彷彿とさせるオープニングだ。高速タッピングと鋭利なこと極まりないリフの交錯、JirOはキックドラム機材を用いて強いビートも鳴らし、熱いハーモニー・ヴォーカルを迸らせる。

「みんなもっと盛り上がろうぜ! ハンド・クラップ、カモン!!」と執拗に煽り文句も飛ばしながら、現代型の「踊れるロック」のモードとも共鳴する“Snake Bite”や“Silent Siren”をほぼノンストップでガンガン繰り出してゆく。オーディエンスには気を抜く隙すら与えない、という緊張感も最高だ。「いいねえ! 君たち、どこのステージよりもカッコいいよ!」(TarO)「ちょっと待て! オトコ、多くないか!?」(JirO)といった調子でそれぞれ言葉を投げ掛けると、オーディエンスの歌声を誘いながら雷鳴のようなサウンドを放っては歌う “影”、さらには「静かめにアレンジしてきました」と告げたわりに巨大なサウダーヂでWING TENTを埋め尽くす“煙”と熱演を続ける。9/27、東京・下北沢GARDENでのワンマン・ライヴを告知すると、興奮のうちに辿り着いてしまったクライマックスは未音源化のキラー・チューン“ペロレラ・レボリューション”。予測を越えた圧巻のステージだった。(小池宏和)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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