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結成から4年、今年の4月にアルバム『はじめての爆弾ジョニー』でメジャーデビュー、メンバー全員約20歳――まぎれもなく爆弾ジョニーは、新人バンドなわけだが、BUZZ STAGEに登場していきなりセッションをぶちかましながらメンバー紹介を始めた5人の、威風堂々の煌びやかな姿は、紛れもなく本物のロックンロールバンドの風格。りょーめー(Vo.Gt)の「行くぞー!」の叫びと共にスタートした1曲目“なあ~んにも”からいきなりオーディエンスの大合唱が巻き起こるが、キョウスケ(Gt)は「そんなもんか、ロッキンジャパーン!」と煽る。そしてりょーめーが、「はじめからなあ~んにもない」僕らという存在を歌ったこの曲の歌詞の合い間に「だから今日みたいな日があんだよなー!」「今日、ここでわかち合うべきだと思ったんだ!」といった、今ここで語りかけるべき生々しい言葉を次々と挟みこんでいく。爆弾ジョニーを知っている人も、初めて観た人も、まとめてロックンロールの音の渦にグングン巻き込んで温度を上げていく。自分の体に残っている力をとにかく今、目の前ですべてをさらけ出しているこのバンドに捧げてしまいたくなる、そんなライヴをするのが爆弾ジョニーなのだ。

しかも、彼らはただストレートでシンプルなロックバンドではない。続く“おかしな2人”の途中にはRCサクセション“雨あがりの夜空に”を、ファンク風ラップチューン“へんしん”の途中にはORANGE RANGE“花”を混ぜ込む。さまざまな手法をミックスさせて2014年型のロック文体を生み出すギミックとユーモアが彼らのパフォーマンスにはあるのだ。そして、りょーめーの「キラーチューン、行きまーす!」の掛け声と共に“キミハキミドリ”を放つが、そこからはもう“イミナシ!”“賛歌”、そしてアニメ『ピンポン』主題歌としてもお馴染みの“唯一人”と、全曲、爆弾ジョニーのロックの本質を観客の心のど真ん中に突き刺すようなキラーチューンばかり。

彼らにとって初のROCK IN JAPAN FESTIVALのステージは、これから本格的に始まる爆弾ジョニーのロックンロールバンドとしての伝説の始まりをこのひたちなかに鮮烈に刻むアクトとなった。(古河晋)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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