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GRASS STAGEの4日間もいよいよ残すところ2組というところで、このスロットに登場するのはユニコーンだ。2009年の再始動以来、同年2009、2010、2011と連続してこのステージに立ち、今回は4回目。カーキグリーンのツナギで揃えた5人が登場すると、今年の新作『イーガジャケジョロ』からいきなりド迫力のロック・ナンバー“KEEP ON ROCK'N ROLL”を放つ。《優しい雨が 君の頬を伝うよう》という、ABEDON(キーボード)作の歌詞を、この日のひたちなかで歌い上げる奥田民生(ボーカル、ギター)である。続いてはEBI(ベース)が、フレディ・マーキュリー・スタイルで脚のないスタンド・マイクをステッキのように振りかざしながら歌い、巨大フラフープも披露してしまう“夢見た男”へ。さらにパブ・ロックと呼ぶには余りにもグルーヴが重い“頼みたいぜ”を賑々しいコーラスでぶっ放し、ギターを激しく揺さぶりながら搔き鳴らす民生の後方では、ABEDONが楽しそうに笑っている。

「僕も昔は晴れ男だったんですが、去年ぐらいからダメになりまして。晴れ男だからいろんなフェスに呼ばれていたんですが。新たな晴れニュー・カマーに期待したいと思います。今までありがとうございました」と民生。そして“あなたが太陽”を披露して何やら内輪で笑い合っていたかと思えば、ふいに放たれたのが手島いさむ(ギター)作の名曲“自転車泥棒”だ。もう、この不意打ちは卑怯レヴェルの感動である。「ありがとう!“大迷惑”でした!」「では続いて、“大迷惑”という曲を聴いてください!」と民生が歓声を誘って披露するのは、『イーガジャケジョロ』から“早口カレー”。そこから更にじわりと染み入る名曲“ひまわり”に繋ぐところがまたズルい。

続く“WAO!”では、もちろんABEDONが前線でギターを握り大活躍。スタンド・マイクを倒しては起こす足技もバッチリだ。そして川西幸一(ドラム)のド鋭いスネアとテッシーによる鬼神のようなリフが轟き、再度「“大迷惑”ーっ!!」と放たれるのは、“服部”である。クライマックスは“Boys & Girls”の爆走を経て、地球の重力を軽々と振り払いながら未知の領域に手を伸ばす“Feel So Moon”へ。ありとあらゆる「ロックとは○○である」を無効化しつつ、最高のロック・バンドであり続けるユニコーンは、やっぱり今回も凄かった。(小池宏和)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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