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ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014 公式サイト
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陽が傾き始め、時折涼しい風が吹き抜けるLAKE STAGEは開演前から満員に。2013年にWING TENTでROCK IN JAPAN FESTIVAL初出演を果たしたKANA-BOON、今年はここLAKE STAGEに登場! 「ROCK IN JAPANの匂いがするね! KANA-BOONです!」のコールから1曲目“ワールド”のタイトなビートが響き渡ると、LAKE STAGEが満場のオーディエンスのダンスとジャンプででっかく揺れる! 谷口鮪(Vo./G.)&古賀隼斗(G.)のソリッドで鮮烈なギター・アンサンブル。飯田祐馬(Ba.)&小泉貴裕(Dr.)の叩き出すダンス・ロックの熱量とグルーヴ感。そして、目映いメロディを爽快に歌い上げて観る者すべてをポップの彼方へ連れ出していく谷口のハイトーン・ヴォーカル……躍動感の結晶のようなロック・ナンバーを、オーディエンスもリミッター外れた狂騒感で真っ向から受け止める。さらに“1.2. step to you”へ流れ込んで満場のクラップとシンガロングを巻き起こしていく。大躍進の2013年を経て、彼ら4人の鳴らす音楽がロック・シーンに不可欠なアンセムとして愛されていることが、熱気あふれるこの場面からリアルに伝わってくる。

谷口「いやあ、暑いね! 楽しんでくれてますでしょうか? 前はテントのところやったんですね」
飯田「去年はmiwaが観たくて、でも時間的に観れなくて」
谷口「なんで『miwa』って呼び捨てなん?」
飯田「……。miwaさんを観たくて……」
谷口「美輪さん?」
飯田「(笑)。ようやく、1年間ここに残ってたmiwaさんの匂いをかぐことができました!」
谷口「でも、俺ら男臭くしていって、次出るのELTさんやんな?(笑)」

そんなトークから「ここをびしょびしょにしていこうと思いますんで」と意気揚々と語りかける谷口に、熱い歓声が巻き起こっていく。続けて、「盛り上がる曲とかではないと思うんですけど、一生懸命作った曲なんで……」という谷口の言葉とともに鳴り響いたのは、8月27日にリリースされるニュー・シングルのタイトル曲“生きてゆく”。上京時の「別れ」を歌った、アッパーでも4つ打ちビートでもないこの曲がしかし、バンドとして/アーティストとして前へ進む「覚悟」の曲として力強く、揺るぎなく響いていく。

“盛者必衰の理、お断り”からは再びアクセル全開! 「みなさん、歌は歌えますでしょうか?」の谷口の言葉に、“ないものねだり”では超満員のLAKE STAGE狭しと力強く沸き上がるシンガロングとコール&レスポンス。そして、「最後の曲です!」と叩き付けたのは最新シングル曲“フルドライブ”! 4つ打ちビートのダイレクトなアンサンブルにありったけのロックンロールと衝動と闘争心を乗せたこの曲が、激しいダンスと大合唱を生み、目も眩むような祝祭空間を描き出していく。前のめりに進化を続けるKANA-BOONの「今」がそのまま鳴り響いたような、圧巻のステージだった。(高橋智樹)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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