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サウンドチェック中からエモーショナルな轟音を響かせて、拍手喝采を浴びていたtacica。冒頭の“HERO”からクリアで躍動感溢れるバンドサウンドが炸裂! 光の中へまっしぐらに飛び込んでいくようなパワフルな牽引力でオーディエンスの腕を振り上げさせていく。そのまま“アリゲーター”に突入すると、サポート・ドラマーのニシカワユウスケが繰り出すどっしりとしたビートの上で、猪狩翔一(Vocal,Guitar)の清冽なギターフレーズが飛翔。今年1月にドラムの坂井俊彦が脱退して以降、現在の布陣でライヴ活動を行っている彼らだが、がっちりと鍛え上げられたバンドサウンドの肉体を見せつけて、フィールドを熱く燃え上がらせた序盤の流れであった。
「tacicaです。短い時間だと思うけど最後までよろしく」という猪狩の短い挨拶を経て、鋭利なカッティング・ギターから雪崩れ込んだのはアップ・チューン“黄色いカラス”。メタリックな音塊が疾走感たっぷりに届けられ、フィールドの空気をビリビリと震わせていく。一転してゆったりとしたリズムでスタートした“ハイライト”では猪狩のセンチメンタルな歌声が響きわたり、熱いエモーションと焦燥感に彩られた、濃密なサウンドスケープを広げていく3人。一点突破のバンドサウンドと奥深い歌心のコントラストで、聴き手の胸を熱く震わせていくtacicaの魅力が十二分に見て取れたパフォーマンスだった。
「9月10日に新しい曲が出るので、それをやりたいと思います」と突入した“LEO”では、再びダイナミックなサウンドが爆発。リリース前にもかかわらず、イントロから軽快なハンドクラップを誘って巨大な一体感を生み出していく。そして「あと20曲ぐらいやりたいです。すごい楽しいのは皆のおかげかなと思っています。どうもありがとう」という猪狩のラストMCから、熱い歌心が届けられた“DAN”でフィニッシュ。オーディエンスを煽り立てるようなMCやアジテートは無し。最小限のMCを挟みながらひたすら楽曲が披露されたクールなステージであったが、そのダイナミックな轟音とエモーショナルな歌声から彼らの熱い情熱が見て取れた、充実のステージだった。(齋藤美穂)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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