続いてBUZZ STAGEに登場するのはindigo la End。昨日PARK STAGEを猛烈なダンス空間に導いたゲスの極み乙女。のフロントマン=川谷絵音(Vo/Gt)が率いるもうひとつのバンドである。今年4月にゲスと同時にメジャー・デビューして以降、注目度うなぎ上りの快進撃を続けている彼ら。その上昇ムードを物語るように、BUZZ STAGEには多くのオーディエンスが詰めかけている。そこに女性コーラスを連れ立って颯爽と現れた、川谷/長田カーティス(Gt)/オオタユウスケ(Dr)/後鳥亮介(Ba)の4人。フロアの大歓声を制するように川谷が小気味よいカッティングを掻き鳴らし、長田のアルペジオが絡み合う“名もなきハッピーエンド”からライヴは幕を開ける。抜けの良い川谷のヴォーカルでコーラスを導き、躍動感溢れる後鳥のベースプレイでフロアの高揚感をドライヴさせる、痛快なパフォーマンス。盛大なハンドクラップから雪崩れ込んだ“緑の少女”では甘く切ない恋心を描き出し、重層的なハーモニーが冴えわたった“ダビングシーン”では瑞々しいアンサンブルで溢れんばかりのエモーションを描き出し……と、文学的な詩情と突き抜けた高揚感を同時に届けるダンサブルな楽曲で、indigo la Endならではの奥深い音世界を誘っていく。
「初めての人もいると思うのでメンバー紹介したいと思います」と行われたMCでは、長らくサポート・メンバーを務めてきた後鳥を「今日から正式メンバーです!」と紹介する川谷! 割れんばかりの大歓声に包まれる中、「4人で初めて作った曲です!」と9月26日リリースの新曲“瞳に映らない”に突入すると、ステージ前方に躍り出た後鳥がグルーヴィーなベースラインを引き鳴らす。そこからシャープな音像がスリリングに走り出し、エモーショナルな爆発力でフロアを激しく揺さぶると、オオタの豪快なドラミングからラストに放たれたのは“夜明けの街でサヨナラを”。研ぎ澄まされたアンサンブルと4つ打ちビートがダイナミックに放たれて、力強い拳が振り上げられるフロアに濛々とした熱気が立ち込めたところで、ライヴは終幕となった。(齋藤美穂)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。