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ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014 公式サイト
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Hermann H.&The Pacemakersがひたちなかに帰ってきた! 一昨年7年ぶりの復活公演を果たし、今年1月に10年ぶりのニュー・アルバム『THE NOISE,THE DANCE』をリリースしたヘルマンが、遂に2日目SOUND OF FORESTのトリとして11年ぶりのROCK IN JAPAN FESTIVAL参戦だ。自らのインスト曲“テケテケTENGU”のSEに乗って、岡本洋平(Vo/G)、平床政治(G)、溝田志穂(Key)、ウルフこと若井悠樹(wolf)、そしてサポート・メンバーの山下壮(G/LUNKHEAD)、TOMOTOMO club(B/THE BEACHES)、マシータ(Dr/ex.BEAT CRUSADERS)が登場。ステージ中央で「おー!」と円陣を組んで各自のポジションにつくと、「皆さん、こんばんは!」という岡本の挨拶から“Welcome Home Heroes”に雪崩れ込む。赤いジャージを着たウルフが躍動的なアクションを見せる中、ズンズンと突き進むバンド・サウンド。その強靭な推進力はキラー・チューン“東京湾”で凄みを増していき、この瞬間を長らく待ちわびていたオーディエンス一人一人の歓喜を底から突き上げていく。

「またROCK IN JAPANでヘルマンのライヴをやれるのが凄く嬉しいです!」と岡本。不敵なビートとメロディがせめぎ合う“THE COMPOUNDER”でフィールドを妖しく揺さぶると、一転してカラフルなサウンドが弾ける“Pinkie’s Rock Show”へ。さらにリフとビートの正面衝突ナンバー“MISTER MEMENTO”を畳み掛け……と息をもつかせぬ展開で、むせ返るような熱狂を生み出していく。「今日の最後にヘルマンを選んでくれて本当にありがとうございます。感謝しています!」と改めて喜びを伝えた後は、スカ+パンク+ダンスのハイブリッド・ナンバー“Dance、don’t run!”で大沸騰! 溢れ出る衝動とセンチメントを、多彩なジャンルを呑み込んだ強靭かつ骨太なバンド・サウンドで解き放つ、ヘルマンの音楽。その痛快すぎる高揚感は、11年ぶりのひたちなかのステージでも堂々たる輝きを放っていた。

渾身のバラード“言葉の果てに雨が降る”を夜空に向けて撃ち放った後は、一糸乱れぬコールとハンドウェーブを巻き起こした“アクション”で再びのヒートアップ。最後はパーティー・ナンバー“ROCK IT NOW!”を豪快に叩きつけて終了!……と思いきや、メンバーが去り、終演を告げる花火が打ち上がった後も鳴りやまない拍手に応えてステージに舞い戻った7人。「長い間応援ありがとうございます!」(岡本)、「また会いましょう!」(ウルフ)、「またライヴ来てください!」(平床)と次々に述べ、盛大な拍手が響きわたるSOUND OF FORESTを後にした。でっかい祝祭感に包まれたライヴの成功と、今この時代にリアルな音を鳴らすバンドとして再び動き出したヘルマンの未来を同時に象徴するような、感動的なフィナーレだった。(齋藤美穂)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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