15時10分、透き通るような青空に目を奪われるが、日差しは弱まるどころか、強さが増しているような感じさえする。うだるような暑さだ。その爽やかな空と鮮やかなコントラストを描くバンド、coldrainの登場だ。今年初頭にブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインとヨーロッパ・ツアーを回り、6月には英国フェス「Download Festival 2014」に出演するなど、本格的に世界進出を果たした彼ら。昨年からバンドの成長度には目を見張るものがあり、ライヴの良さには磨きがかかる一方だ。勇壮なSEに導かれ、Katsuma(Dr)を先頭にMasato(Vo)、Y.K.C(Gt)、R×Y×O(Ba)、Sugi(Gt)がステージに立つと、“Die tomorrow”でライヴは幕を開けた。Masatoはお立ち台の上に立ち、両手を大きく広げ、シャウト&メロディアスな歌唱力で一気に観客を引き込んでいく。“The Revelation”に突入すると、「頭を振れ!」とMasatoが発し、自ら頭を激しくヘドバンして観客を先導、サビでは大合唱を作り出していた。ザクザクとヘヴィなリフの“Time Bomb”を演奏し、観客は音に突き動かされるようにジャンプする。
「あちーな、coldrainと言います、よろしくお願いします! 水飲んで下さい、倒れたら意味がないんで」と、Masatoは灼熱のLAKE STAGEを気遣う場面も見せる。同期を重ねたイントロが印象的な“Aware And Awake”、サビの高揚感がダントツの“No Escape”と破壊力抜群の演奏をこれでもかと突きつける。ステイシー・オリコのカヴァー“Stuck”でLAKE STAGEをロマンチックなムードに包み込むと、coldrainの真骨頂を刻むラウド&美旋律を見事に封じ込めた“The War Is On”で観客の心を根こそぎさらった。Sugi、Y.K.Cが豪快なリフから“Six Feet Under”をプレイし、残すはラスト1曲のみだ。「ROCK IN JAPAN、ラウド・ロックは好きですか? こんなラウド・バンド出れるなんて、皆さんのおかげです!」とMasatoが言うと、トドメを刺すように“To Be Alive”で最大の熱気をLAKE STAGEに持ち込んだ。「夢のような時間だったぜ、ありがとう!」とMasatoが言い、「ありがとう、また遊ぼうぜ!」とR×Y×Oが続き、ガッツリと爪痕を残してステージを去った。(荒金良介)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。