3日前に約2年ぶりになるセルフ・タイトルを冠した6thアルバム『DOES』を発表したばかりの彼ら。そのレコ発ツアーは10月9日から始まるが、逸早く夏フェスでバンドの"今"を体験できるのはなにより嬉しい。リハの段階で1曲披露(歌詞の中に何度も「ロッキン」と挟むサービス精神ぶり)すると、すでに拳を突き上げて盛り上がる観客。その光景を観て、「本番はこれ以上盛り上がってね」と声をかける氏原ワタル(Vo/G)。「ロッキン、ベイビー! 楽しもうぜ!」と氏原がピース・サインを掲げて言うと、本編は“カリカチュアの夜”で幕を開けた。揺るぎないドシッとしたDOESサウンドに早くも観客は吸い寄せられる。続く“曇天”でテンポを上げ、再び歌詞の合間に「ロッキン!」と氏原は口にしていた。
空の次は大地ということで、PARK STAGEの雰囲気を見計らったように“砂嵐”をプレイし、まさに砂埃舞う熱気を作り出すバンドメンバー。軽快なリズムとメリハリの効いた展開が面白い“アイスクリーム”演奏後、次はフェスに打ってつけのお祭り曲“バクチ・ダンサー”へとバトンを繋いだ。サビの抜け具合、全身を撃つダイナミックな音色が観客を興奮をるつぼに落とし込む。手を挙げ、我を忘れて踊る観客の姿は壮観だった。焦燥感を煽る疾走ナンバー“殺伐とラブニア”を挟んだ後、「みんな太陽になってくれる?」と氏原が呼びかけると“紅蓮”を披露した。DOESが奏でる演奏に観客も歌い、叫び、踊り、全身で応えていた。それでもまだまだ足りないとばかりに、「最後ここにいるみんなで一緒に歌ってくれますか? “今を生きる”!」と氏原は曲名を言い放ち、PARK STAGEに集まった人たちの余力をすべて奪い去るが如く、熱演を見せつけた。(荒金良介)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。