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いよいよ、ひたちなかの夏が始まる。BUZZ STAGEではすでに保坂壮彦がDJ機器を駆使して音楽を鳴らし、観客の熱を上げている。しかし、4日間の長きに渡るROCK IN JAPAN FESTIVALが行われるこの広大な地で生楽器の音がかき鳴らされるのは、ここWING TENTが最初だ。そしてその大役は、RO69主催のアマチュア・アーティストのオーディションを見事勝ち抜いた精鋭に託された。「今年のROCK IN JAPAN FESTIVALは、ここから始まります」という紹介で現れたのは、茨城出身のthe quiet roomである。

「the quiet roomです」と堂々たる姿勢で挨拶をした菊池遼(Vo.)の力強さに導かれ、一発目“Humming Life”で起こった観客のクラップの波がテントを飲み込んだ。伸びやかな菊池の歌声と、その声をリードするかのように突き抜ける斉藤弦(Gt.)のギターが気持ち良い。そして続く“tonight is the night”では、前田翔平(Ba.)の指が弾く腹の底にくるような重いリズムと、篠崎くらら(Dr.)の叩き出す女性とは思えないような力強いドラミングが合わさり、弾ける。このグルーヴを生み出しているのが、平均年齢が20歳の4人だというから驚きだ。その音に惹きつけられるかのように、テントには続々と人が入ってくる。

そんな観客を前に「たった15分だけど、大事な15分です。こないだまで高校生やっていて、ROCK IN JAPAN FESTIVALに出ることが夢だったんですけど、今はここがスタートだと思います」と息も切れ切れに話す菊池からは、今まで4人で築き上げてきた夢や思いをこの15分間で出しきるんだと言わんばかりの熱を感じた。
そして「最後にめっちゃポップな曲をやります」と言って始まった“Happy End”。彼らも、ROCK IN JAPAN FESTIVALも、またここから始まる。ハッピーエンドを迎えるのはまだ早い。しかし、彼らはその時を迎えるための最高のスタートダッシュを切ってくれた。今年の夏も、またここから始まった。(峯岸利恵)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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