SEが流れ、暫くしてから悠然と登場した丸山康太（Gu）、山中治雄（Ba）、菅大智（Dr）。3人が爆音を交わした後、手を振りながら現れた志磨遼平（Vo）が「やるぞ！　ひたちなか！」と呼びかけたのを合図に“ベルエポックマン”がスタートした。ドライヴ感溢れるサウンド、ヤンチャなトーンで迫ってくる歌声に刺激され、観客はすぐに腕を勢いよく突き上げながら身体を揺らし始める。続いて“Lolita”。床に置かれたモニタースピーカーの上に乗り、青空でも掴みそうな勢いで何度も腕を突き上げて歌う志磨がカッコいい。そして、3曲目 “シネマ・シネマ・シネマ”に至る頃には、SOUND OF FORESTは、すっかりドレスコーズのロックンロールによって鮮やかに染め上げられていた。

「ひたちなか、暑いなあ～！　大丈夫？　ブッ倒れないように気をつけてね。何があっても、何があってもブッ倒れないのがロックンローラーだろう？　OK！　準備はいいか？」と志磨が言い、突入した“ゴッホ”。先の見えないスリリングな展開が、観客を盛り上げまくる。その余韻を噛み締める暇もなく、人々の興奮をさらに加速したのが“トートロジー”。「倒れずに踊れるかい？　これから死ぬまでずっと踊り続けられるのかい？　踊り続けられるか？」という言葉に刺激され、汗まみれになりながらダンスする人々を続発させた“バンド・デシネ”。そして、「とどめを派手に喰らわせてくれよ！」という言葉を添え、ラストに演奏したのは“Trash”。ダイナミックに轟くサウンドにびっくりしたのか、周囲の森で先程まで鳴いていた蝉が黙ってしまったようだ。蝉には悪いが最高！　ロックンロールを浴びる快感をとことん届けてくれたライヴであった。（田中大）



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です！ 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。