夜の小さなライヴハウスという密閉された空間で、四方を囲んだ壁に跳ね返る音に揉まれながら踊るのも気持ちが良い。しかし、真夏の太陽の熱を真上から浴び、真正面からハイスピードで打ち鳴らされるパンクサウンドを受けてみるのはどうだろうか? 気分は、最高どころではない。超! 最高だ。リハーサルの段階からフルスロットルで鳴らされるIori(Tp)と満(Sax)の高らかなブラスの音色に惹きつけられ、続々と人が集まってくる。ド派手なクラップに迎えられ、さあパーティーの始まりだ!
「始めるぞー!」との猪狩秀平(G.Vo)の叫びと共にぶっ放されたのは、“Endless Sorrow”の爆裂ブラスサウンド! 音の爆風に吹かれ、気持ち良いという以外の言葉が見当たらない空間に続いて鳴らされたのは、スカダンスをせずにはいられない“Download Me If You Can”の爽快なメロディーだ。
さらに「やりたいことやってるか!? 今日は思う存分やりたいことやって帰れよ!」という猪狩の声で始まった“Skate Or Die”! 観客がやりたい放題なら、メンバーだって本気だ。Task-n(Dr.)の踏み鳴らす高速リズムは曲を増すごとに重さを増し、Mukky(Vo.Ba)の極太ベースが耳に腹にと突き刺さる。
「俺達が今日ここでやりたいことはひとつ! ここにいる前から後ろまで全員、踊っていけ!」と、ノンストップで踊らせにかかってきた5人。LAKE STAGEを絶えず揺らし続ける会場一体となったスカダンスの迫力ったらない。見渡す限りの青空と見渡す限り笑顔の会場は、見ていて気持ち良い光景だった。
「この時間、HEY-SMITHを選んだ君たちのROCK IN JAPAN FESTIVALは大成功です(猪狩)」まさにその通りだ。5人の爆音パンクパーティーは、最高の形で大成功に終わった。(峯岸利恵)
この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。