今週の一枚 ヴィンテージ・トラブル『華麗なるトラブル』

今週の一枚 ヴィンテージ・トラブル『華麗なるトラブル』

ヴィンテージ・トラブル
『華麗なるトラブル』
8月12日(水)発売


ヴィンテージ・トラブル! 昨年のサマーソニックでのスーツ姿を汗みどろにしての大熱演も印象的な4人組が、3年ぶりのセカンド・アルバム『華麗なるトラブル』でついにメジャー・デビューを果たす!

文字通りのヴィンテージなソウル/R&B/ブルースとロックンロールを融合したアナログ感覚たっぷりサウンド。ファースト・アルバムから変わらず貫かれたぶっとい幹のような逞しいロックンロールがたまらなくかっこいい。目新しい音を出すわけでもないし、際だって個性的なわけでもない。言ってみれば60年代半ばのイギリスでローリング・ストーンズやアニマルズやゼムが鳴らしていたようなレトロスペクティヴなロック。それがなぜ今こんなにも生々しく響くのか。

こういうベーシックな音楽はどんなに時代が移ろおうが、絶対になくならない。そして、なぜかいつの時代でも古くさくならない。それがロックンロールの原点だから、というよりも、生身の人間が発する熱気、感情、体臭、気迫、そういったものがいつの時代でも不変だからだ。いわばヴィンテージ・トラブルの黒光りするロックンロールには、人間存在の真実が鳴っているのである。

いま彼らの音楽をイギリスのバンドを喩えに挙げて説明したが、とてもアメリカ(LA)のバンドとは思えないぐらい小粋で洗練された英国臭さが魅力でもある。同じことをやっていてもアメリカのバンドだとどこか垢抜けないいなたさや野暮ったさがどうしてもつきまとうわけで、逆に言えばヴィンテージ・トラブルが英国に活動拠点を移して大きく花開いたというのは大いに納得なのだ。

アル・グリーンがロックンロールを歌っているようなソウルフルでパワフルなタイ・テイラーのヴォーカル、ソリッドでタフなグルーヴを叩きつけるバンド・サウンド。ゴリゴリのガレージ・ロックから男臭さ満点のバラードまで。骨太で硬派なヴィンテージ・トラブルのロックは、いつだって熱くて濃厚なのだ。(小野島大)
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