今週の一枚 Fear,and Loathing in Las Vegas

今週の一枚 Fear,and Loathing in Las Vegas

Fear,and Loathing in Las Vegas
『PHASE 2』



戦闘準備完了!と告げているのと同時にもうすでに戦闘の真っ只中にいるような、
これまでのすべてを統合したのと同時に新しいことをやりまくっているような、
アンバランスのバランスを壊した上でさらにバランスをとっているような、
ストイックに追究するという遊びをひたすらストイックに遊んでいるような、
期待を超えつつ完璧に期待に応えるような、

Fear,and Loathing in Las Vegasの次のフェーズを叩きつける見事な新作だ。


メタルコア/ミクスチャーとシンセ/打ち込みのハイブリッドというキャッチーなスタイルであるがゆえに急速にファンを獲得した彼らだが、
そのハイブリッドのバランスを緻密に調整し、新たな要素を加え、自由度を増し、肉体化し、クオリティーを上げることで、
完全に次のレベルへと進んだのが今作だ。
なにより、ライブでの骨太でラウドなバンド感がしっかりと音源として落とし込まれているのがいい。

もう少し奇をてらった新機軸をかましてくるのかもと思っていたが、あくまでもライブで客とともに生み出すヴァイヴや、バンドのライブ演奏のダイナミズムを重視して、
地力のあるリフや整合性のある構成で固めているのは正解だと思う。
そこをブレさせずに、ヴォーカルのこれまでなかったニュアンスや生声のラップやバラードへの挑戦など「おっ」と思わせる新味をあくまでもバランスよく提示している。

さっきから何度か書いている「バランス」という言葉。
彼らに似つかわしくない言葉だと思われるかもしれないが、
僕はこのアルバムのポイントはそこだと感じている。
大胆なバンドが大胆に攻める時こそ重要なのはバランスだ。
ライブを軸にしながら、新しい要素を加え進化を遂げるためには、
そのどちらも活かすような細心のバランス感覚が絶対に必要だ。
しっかりとそういうアルバムになっていることこそが、彼らが並大抵のバンドではないことの証だと僕には思える。
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