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    今週の一枚 MONOEYES『My Instant Song E.P.』

    今週の一枚 MONOEYES『My Instant Song E.P.』

    MONOEYES
    『My Instant Song E.P.』
    2015年6月24日発売



    細美武士(the HIATUS/ELLEGARDEN/the LOW-ATUS)
    戸高賢史(ART-SCHOOL/Ropes/Crypt City)
    Scott Murphy(ALLiSTER/スコット&リバース)
    一瀬正和(ASPARAGUS/the HIATUS)

    細美武士の呼びかけで集まったこの4人のヴァイヴス、それがそのまま音楽になったのが、新バンド「MONOEYES」のデビューE.P.である。

    ガツンとくるリフがあって、クランチーなギターのコードが鳴って、熱くてせつないメロがあって、気分をすくい上げてくれる歌詞があって、エモくてメロディックで荒削りで熱くて―――。
    こういうのが聴きたいんだよいつだって!と狂喜するロック・キッズの顔が目に浮かぶような、超ストレートなエモ/メロコア/パワーポップの名曲が3曲。
    言うことなし。最高だ。
    本日公開されたPVも、バースデー・パーティーの飾り付けをした部屋で子どもたちと一緒にはしゃぎながら歌い演奏する4人の超ハッピーな映像で、見ていると絶対にニコニコしてしまう。
    ギターを引きながらマシュマロをくわえて、ぴょんぴょんジャンプしながら笑顔で歌う、こんな細美武士の姿を見るのは本当に久々である。

    そして、MONOEYESは、そんな直球のロック・ソングを携えてフットワーク軽くいろんな街にライヴをやりに行く、そういうバンドだ。
    そういうバンド、最近あんまり見かけないと思っていたら、まさかの細美がやってくれた。



    「自分が今までエルレ(ガーデン)やって、the HIATUSやって、ふたつのバンドでアルバム9枚作ってるんだけど、あと5年、10年、20年? どれだけ自分がロックやってられるかわかんないけど、その人生の中で、1枚だけでいいから思いどおりに作ってみたかった」という言葉通り、そもそもこのプロジェクトは細美武士のソロとしての創作活動から始まった。
    それと同時に細美の中にあった「もっとフットワーク軽くいろんな所へライヴをやりに行けるバンドを組みたい」という欲求が重なり、それがMONOEYESの誕生へと繋がっていった。

    そんな細美の喜びと、集まったメンバーの喜びがこの3曲から伝わってくる。
    そしてその喜びは聴いた人に伝わって、ツアー先で待っているお客さんにも伝わっていくだろう。
    ワクワクする。
    細美がやることはいつも突拍子もないが、いつもワクワクする。



    ちなみに来月の7月29日に1stアルバムがリリースされる予定だが、まだ完成していない。
    リリース後のツアーも発表されているのに大丈夫か? 間に合うのか?!
    これはワクワクではなくドキドキである。(山崎洋一郎)
    山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事
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