【今週の一枚】MAN WITH A MISSIONはなぜ新曲“Remember Me”で包み込むように人々の心に光を灯す音を鳴らしたのか?

【今週の一枚】MAN WITH A MISSIONはなぜ新曲“Remember Me”で包み込むように人々の心に光を灯す音を鳴らしたのか? - 『Remember Me』『Remember Me』
全国アリーナツアー「Chasing the Horizon World Tour 2018/2019〜JAPAN Extra Shows〜」の真っ只中のMAN WITH A MISSONが、ニューシングル『Remember Me』をリリースした。放送中のフジテレビ系月9ドラマ『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜』主題歌であり、またCDに先駆けドラマの放送に合わせて配信リリースするや、主要配信ストアランキングで10冠を達成と、注目度の高さがうかがえる曲だ。先日の横浜アリーナ公演でも披露され大きな盛り上がりを見せるなど、ライブチューンとしてもポテンシャルが高く、そして、MAN WITH A MISSIONが今だからこそ描ける、力強く大きなスケール感を持った1曲に仕上がっている。

現在行なっているツアーは、昨年リリースした5thアルバム『Chasing the Horizon』を引っさげたもので、国内のライブハウスからスタートし、アジア、ヨーロッパをまわり、再び日本へと戻ってきたロングツアーとなった。このツアーでは、MWAM史上最大規模の会場・阪神甲子園球場での単独公演も成功させ、4万5千人を熱狂させた。甲子園でのライブでは、まさかこんな光景を見る日が来るとは思わなかったと語り、現在のツアーでも自分たちの活動についてきてくれるファンへの感謝をMCで伝え、これからもとんでもないような場所へファンを連れていきたいとも宣言した。世に数多いるバンド同様に小さなライブハウスで、数人の観客を前にしたライブから9年、アリーナやスタジアムを沸かせることができる数少ないロックバンドになったMWAM。オオカミという特異なルックスの登場は、インパクト抜群な一方で、その姿を見た人々の「どんなことをするのか」、「何をやってくれるのか」という高い期待値や様子見的な態度もあるわけで、先入観をぶち壊していくパワーは並大抵ではなかっただろう。それでもMWAMは、自分たちのまま、自分たちの方法で突き進んで、国内外で草の根のライブを行ない、活動を血肉にして、自分たちの一歩先を楽曲という形にしてきた。2012年の“distance”や、“Emotions”(2013年)、“Raise your flag”(2015年)、また“Winding Road”(2018年)等といったシングル曲でも、気力を奮って我が道を切り開いていく姿をエモーショナルに曲へと落とし込んだ。

最新シングル『Remember Me』にも、これまできた道、またこの1年でさらに体感している大きな会場での心震わせる景色が、その歌詞や音に裏打ちされて、パワーも深みもあるものにしている。《Light the truth together(真実をともに照らそう)/何かそう届きそうな気がした》と“Remember Me”では歌う。アルバム『Chasing the Horizon』で描いた、その地平の先にはまだ何があるかわからないが、でも「何か」があると信じて、この先も後悔のないようにひとつひとつの人生のシーンを見落とすことなく、目に焼き付け心に刻んでいきたいと歌っていく。高揚感のある心拍をリズムに映しながらも、じっくりと足を進めていくようなテンポで。そして、かき鳴らされるギター1本の音から、徐々にバンドの演奏やコーラスやストリングスが重なったアンサンブルとなって、たくさんの足音を引き連れていくように曲は進む。《ランタンを灯し/暗闇に道標 照らし出し》と、先をゆく者として姿勢をただしていくオオカミたちの咆哮はとても頼もしく、ロマンに溢れている。

また、今作のカップリングには、“Left Alive”、“スターライト・シンドローム”のほか、ライブ定番曲であり代表曲“FLY AGAIN”(2011)が、“FLY AGAIN 2019”と生まれ変わり収録された。《真実に向き合えば、人生は時に残酷だ》、《心の準備が出来ていれば、行こう。僕らはいつでも一緒にいる。》(和訳)と歌う“FLY AGAIN”がここに収録された意味も大きいだろう。バンドのはじまりからオオカミたちの意志は変わることなく、自分たちの音楽や欲求にまっすぐに歩んでいる。だからこそ、オオカミたちの灯すサーチライトは信じられる希望の光になったのだろう。(吉羽さおり)

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