今週の一枚 MONOEYES『Get Up E.P.』

今週の一枚 MONOEYES『Get Up E.P.』

MONOEYES
『Get Up E.P.』
2016年10月26日(水)発売

《But without your smile / Can’t make it out loud tonight / Without the moon / The sun won’t rise(対訳:でも君が笑ってないと/今夜のばか騒ぎも空しい/月がないと/太陽も昇んない)》

新作EPの表題曲“Get Up”のブリッジ部分で、細美武士はそう歌っている。哀愁を滲ませながら、秋の焚き火を見つめるように沸々とエモーションを立ち上らせる曲調であり、サビ前にぐっとリスナーの心を鷲掴みにするフレーズだ。

2016年のMONOEYESも数々のイベント/フェス出演をこなしていたが、『Get Up E.P.』はまさに、デビューイヤーのロマンチックな物語の続きが、そして果たされるべき約束が込められた一枚と言えるだろう。細美武士の主導によって立ち上げられたMONOEYESだったが、我々の眼の前に現れる頃にはすでに一枚岩バンドとして率直な爆音とグッドメロディを鳴らし、ライブハウスが教えてくれる最も大切なものを伝えるグループになっていた。

リスナーは、MONOEYESの率直さにすぐさま反応し、素晴らしいレスポンスを見せてきた。“Get Up”は、そんなリスナーのレスポンスがあればこそ生まれた楽曲だと思える。《起き上がれ 起き上がれ》と、穏やかに語り聞かせるように、ただし熱い思いを込めて届けるためのメロディ。こんなふうに、MONOEYESはリスナーと対話するようにしながら、新たな楽曲を生み出してゆくのだろう。

さらに、カップリングの2曲目と3曲目に触れて、立て続けにガッツポーズしてしまう。一瀬がウエスタンなムスタングビートで煽り立てる“Borders & Walls”、そしてトディの激しく美しいギターサウンドのレイヤーで塗りこまれた“Moth To Flame”という2曲だが、いずれもスコットによる作詞・作曲なのだ。リードボーカルも担当している。スコットによるオリジナル曲もまた、果たされるべき約束であった。どちらも豊かな詩情から反骨精神が立ち上る、素晴らしい楽曲である。ライブの盛り上がりが目に浮かぶようだ。

しっかりきっちりMONOEYES。しかも新しいMONOEYES。ぶれないビジョンと活動によって開かれた、新章の扉だ。この10月末からは「Far East Union Vol.2」と国内ツアーが並行して繰り広げられる。COUNTDOWN JAPAN 16/17のステージも、今から楽しみだ。(小池宏和)
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