今週の一枚 BUMP OF CHICKEN『BUMP OF CHICKEN STADIUM TOUR 2016 "BFLY" NISSAN STADIUM 2016/7/16,17』

今週の一枚 BUMP OF CHICKEN『BUMP OF CHICKEN STADIUM TOUR 2016 "BFLY" NISSAN STADIUM 2016/7/16,17』 - 『BUMP OF CHICKEN STADIUM TOUR 2016 "BFLY" NISSAN STADIUM 2016/7/16,17』初回限定盤『BUMP OF CHICKEN STADIUM TOUR 2016 "BFLY" NISSAN STADIUM 2016/7/16,17』初回限定盤

アルバム『Butterflies』のリリースと結成20周年記念Special Live「20」、バンド史上初のスタジアムツアー「BFLY」開催――という、BUMP OF CHICKENにとって劇的な瞬間の連続だった2016年の終わりを、この映像作品とともに迎えられることを心から嬉しく思う。

「BFLY」ツアーのファイナルとなった日産スタジアム2DAYS公演をDVD/Blu-ray化した今作。
バンドサウンドの進化ぶりを鮮烈に物語る“Hello,world!”“パレード”での幕開けから、初期の名曲“K”へと流れ込んで巻き起こした無上の高揚感。
この日産スタジアム公演でライブ初披露となった“アリア”で繰り広げた、壮大な歌と音の風景。
サブステージに立つ4人の周りをLEDリストバンド「PIXMOB」が一面黄色く染め上げた中で清冽に響いた“ダンデライオン”。
藤原基央の「一緒に歌おう!」の呼びかけに応えて、7万人の大合唱が高らかに鳴り渡った“supernova”。
そして、この上なくハイパーなロックファンタジーを編み上げる音像が、夕闇に包まれた日産スタジアムをレーザー光線やコンフェッティ(紙吹雪)とともに圧巻の歓喜で塗り替えてみせた“Butterfly”――。
アンコールの“天体観測”に至るまで全18曲を余すところなく収録した、まさに2016年日本のロック史上屈指の名場面の記録である。

何より、この「BFLY」ツアーとそのファイナルの日産スタジアム公演を満たした多幸感の最大の原動力が、「結成20周年アニバーサリーイヤー」に由来する祝祭感でも「バンド史上最大規模のツアー/ワンマンライブ」というエポックメイキングなトピック性でもなく、BUMP OF CHICKENが(特に『RAY』以降)迎えた音楽面でのダイナミックな極限進化である、ということを、今作の映像は真っ向から伝えてくる。

ロックのみならずブルース/カントリー/ブルーグラスといったルーツミュージックに根ざした珠玉のメロディを紡ぎながら、世代を越えた熱い支持を獲得してきた藤原基央の楽曲が、さらなる広がりを求めてシンセの音色やシーケンスを取り込み、ついにはハイブリッドな先鋭性とオーガニックな肉体性を宿したアンセム“Butterfly”を生み出すに至った――。
音楽へのひたむきな探究心がバンドの在り方そのものをアップデートし、総計約30万人のファンを未知のスケールの音楽体験に導く壮大なツアーへと至るという奇跡のようなサイクルを、結成から20年を経た今もロックシーン最前線で体現しているBUMP OF CHICKEN。
その姿を鮮明にパッケージした今作は、この時代に彼らの音楽を共有できる幸せを、改めて深く強く感じさせてくれる1枚であることは間違いない。

今作の発売日=2016年12月21日(水)にはTVアニメ『3月のライオン』オープニングテーマの新曲“アンサー”も配信リリースされる。彼らのさらなる進歩は、まさに現在進行形で進んでいるのだ。(高橋智樹)
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